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サルコペニア

サルコペニア

読み

さるこぺにあ

説明

筋肉減弱病のことで、筋肉量と筋肉の進行性かつ全身性の低下が起こる症候群。身体機能障害やQOL(生活の質)の低下が見られ、死亡する危険もある。臨床的診断は筋肉量低下が必須条件であり、さらに筋力低下(握力が男性で30kg未満、女性で20kg未満)か身体能力低下(歩行速度0.8m/秒以下)のいずれかが認められるとサルコペニアと診断される。整形外科領域では2007年にロコモティブ症候群(通称ロコモ)の名称が提案されている。

 

サルコペニアの進行で、転倒、歩行速度低下、活動度低下などの他の老年症候群が発現する。これらは特に転倒の内的要因となり、要介護状態に近づく危険がある。50歳以降に多発する運動器(筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板)障害に対して、ポピュレーションアプローチを通した生活指導など予防する試みがなされている。

 

歯科では握力の低下が影響し、歯磨きが十分にできない。電動歯ブラシの使用などの検討も必要になる。

 

 

引用

『患者さんのエイジングに備える高齢者への歯周治療と口腔管理』