WHITE CROSS Live 山中隆平先生『インプラント治療のゴールデンルールを学ぶ』前編 / WHITE CROSS編集部

1月24日の20時より、山中隆平先生のライブ講演会が開催された。

 

講師を務める山中隆平先生は、UCLAにてインプラントや骨再生治療の分野で世界的に著名なDr.サーシャ・ジョバノビックに師事。インプラント治療を中心に多くの臨床経験を重ねた。帰国後はフライングドクターとして数々の難症例を執刀。開業した現在も、全国のインプラント認定医の元へ出張オペを続けている。

 

今回は『インプラント治療のゴールデンルールを学ぶ』と題したコースの前編として、インプラント治療を行う際に必須の基礎知識を解説した。

 

本レポートでは、講演のサマリーやライブ配信の様子を報告する。

また、3月1日(金)までの期間限定でオンデマンド配信が行われているため、見逃した方もぜひご活用いただきたい(記事末尾にご案内)。

 

インプラント治療における絶対的ルールを学ぶ 前編

 

1980年代から盛んに行われるようになったインプラント治療は、外科主導から補綴主導にシフトし、2000年代には審美や生物学を考慮した形態が求められるようになった。そして2015年以降はデジタルが積極的に取り入れられるようになっている。

山中先生は冒頭、現在のデジタルに対応したインプラント治療とその利点を紹介。その上で、基本に忠実なプロトコールを踏むことが今でも最重要であると強調した。

 

 

治療計画の立案

 

すべてのスタートとなる治療計画では、患者背景の把握を始めあらゆる診査を行う必要がある。特にインプラント治療において重要になるのは、CTによる3次元的な診査・診断だという。山中先生は各診査の方法とポイントを丁寧に解説。さらに、プロビジョナルで顎位を再現した上で、理想的な位置にインプラントを埋入していく必要があると話した。

 

 

インプラント治療のゴールデンルール

 

治療計画が立案された後は、前歯のインプラント治療におけるゴールデンルールについて解説。このルールを遵守するか否かが骨のリモデリングに大きく影響を与えるという。山中先生は実際の症例として、Peri-implant inflammation(インプラント周囲炎)に罹患したインプラント体の除去からリカバリー方法までを臨床動画を用いて解説した。

その上で、特にキーとなるのは骨の量、フィクスチャーのデザインとポジション・歯肉バイオタイプ・アバットメントデザイン・DTとの連携の5つだという。

 

 

抜歯後即時埋入症例

 

続いて、抜歯即時埋入の際のポイントについて解説。前歯の抜歯時には唇側の骨をいかに温存するかが重要であると話し、非侵襲の抜歯術や機材を紹介していく。その他にも、即時埋入の判断基準や抜歯後の治癒期間の目安についても解説した。メンブレンや骨再生の詳細については、次回の講演触れていくという。

 

 

Implant or Bridge?

 

山中先生はインプラント治療を得意としているが、決してインプラントばかりを選択するわけではないという。その理由として様々な条件について明示。実際にインプラントを回避してブリッジを選択した症例のファイナルまでを供覧した。

 

 

オペ環境・選択機材の紹介

 

講義は中盤となり、インプラント治療を行う際の環境に関するトピックになる。山中先生はご自身が実際に行なっている滅菌環境、術前投与薬剤の選択やその効果などを紹介。さらにメンテナンスに移行してから最も大切な時期について、一連の流れと注意すべきポイントを解説した。

 

 

術式の解説

 

山中先生はインストラクターとして、多くの先生にインプラントを指導している。初心者のドクターがインプラントを始める上で、最も課題に感じるのはやはり外科手技ではないだろうか。山中先生はその手技についても余すことなく紹介し、「通り一辺倒なドリリングを行うことはない」と語った。

 

 

第2回は2月7日木曜日の20:00から。副題を「インプラント治療において必要な硬組織、何組織マネージメント」とし、今回の基礎を踏まえさらに深く解説する予定。また、時間の都合で質疑応答中に回答しきれなかった質問の答えも、次の講演で紹介できるよう用意してくださるという。受講者同士のチャットもあるので、ぜひライブで参加していただければと思う。

 

質疑応答と振り返り視聴

本セミナーは生放送で行われているため、全国から多数の質問がリアルタイムで寄せられた。

 

ウェブ経由で全国から寄せられた質問にその場で回答する山中先生

 

・左上3の裂開部に骨補てんをしたところにメンブレンは使用したのでしょうか?

・埋入時は注水しますか?

・2~2の4前歯欠損のケースでは、どの位置への埋入がベストでしょうか?

・人工骨の使用を拒否される患者さんで、骨の治癒を半年以上待つといったケースはありますか? 等9問

 

振り返り視聴・ハンズオンのお知らせ

第1回の配信は終了していますが、見逃した方のために振り返り視聴(録画配信)を設けています。第2回の配信は2月7日(木)20:00〜です。これからお申し込みいただいても第1回、第2回両方のセミナーをご視聴いただくことが可能です。

※振り返り視聴は2019年3月1日(金)24:00までの期間限定サービスとなります。

※期間内であれば何度でもご視聴いただけます。

 

その他にハンズオン付きのコースをご用意しています。すでにお申し込み済みの方でも、差額で申し込むことが可能です。ご参加希望の方はsupport@whitecross.co.jp までご連絡をお願いします。

ハンズオン付きコースをお申し込みの方の振り返り視聴期間は、2019年4月21日(日)24:00までです。

 

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