最終回 院長は決して疲れてはいけない。じゃあ、どうする? / 高橋 翔太

私はコンサルのご契約前に必ず院長先生と対談させていただきます。

最も大事な「現状把握」、つまりどこに課題があるのかをキチンと把握するためです。

 

 

ここで質問です。

コンサルを依頼する歯科医院は、毎月赤字だったり、スタッフが大量に離職されたり、さぞかし経営に困っている・・・といったイメージをお持ちではないでしょうか?

 

もちろんそういった御状況の医院様がゼロ、というわけではありませんが、ほとんどの医院様は「売上はまったく問題無い」「利益も出ている」「スタッフ雇用にもさほど困ってない」状態なのです。

 

では何に困っているのでしょうか・・・?

 

 

 

長年コンサルをしていると、実際に依頼される院長先生が使う共通のキーワードがあることが見えてきました。それが、

 

 

「疲れた」

 

 

です。

 

・・・・・・・・

 

 

開業以来、必死に働いて、

 

売上も伸ばして、

 

医院のファン層の患者さんも居て、

 

スタッフからも慕われて・・・ 

 

 

なのに、なぜか毎日疲れて仕方ない。

 

 

今後もずっとこれを続けていくとなると、嫌な気分になってしまう。

 

 

自分がもっと楽になって、

それでも医院経営が永続的に機能する仕組みはないのだろうか。

 

 

 

このようなご相談を受けることが、年々増えている印象です。

 

原因の分析は「経営面」と「業務面」

私はその原因を経営面(お金的な理由)と業務面(臨床の現場の仕組み)に分け、以下のように分析をしています。

 

 

① 経営面:ストックビジネスの要素がない

ストックビジネスやサブスクリプションビジネスの魅力については「第2回のコラム」でお伝え済みですが、歯科をビジネス的に捉えると「治療が完了したら関係性が終了する」フロービジネスに分類されます。そのため、一生懸命、患者さんに向き合って治療し続けても気付けば「誰も残ってくれない」状態になりかねません。仕事に真摯に向き合い続けている院長先生であれば、なおさら虚無感を感じてしまうでしょう。

 

その虚無感はそのまま売上への不安にも繋がります。

 

例えば「今月は治療で500万円売り上げたけれど、来月はどうなるか分からない・・・」、「今の医院の売上の50%は自分で保っている。自分が休むとそのまま売上ダウンに直結するので休めない」という嘆きは、規模が大きな医院様であるほど、よく聞きます。

 

治療を頑張れば頑張るほど不安になる心境はよく分かります。

 

 

② 業務面:業務が複雑になり、運用や管理が大変

通常の保険診療に加えて、インプラントや矯正といった自費診療、更にこれらをコンサルテーションするためのTC、予防分野においても唾液検査や歯周内科、TBIや自費のPMTCなど、いち歯科医院で提供するにはあまりにも多くのサービスがあり、またそれぞれが非常に複雑かつ高度な内容で、これを運用するスタッフの教育や、顧客(患者さん)の管理が大変、という話もよく聞きます。

 

「院長もスタッフさんも、いつも皆さんがバタバタしていてとにかく疲れる」「良かれと思って色々と仕組みを取り入れているが何故かキャンセル率が高い」「患者さんが治療途中にドロップアウトして居なくなってしまう」、こんなお声が多いです。

 

もはや何が悪いのか分からない状態に陥っている院長先生も少なくなく、1人で悩み抱え込んでいる方がほとんどです。

 

 

答えはとてもシンプル

じゃあ、どうすればよいのでしょうか?

 

答えは、これまでの記事で何度もお伝えしている「歯科医院にストックビジネスを作ること」、そして「業務はなるべくシンプルにしていくこと」です。

 

これを具体的に実現する方法に「ストック型予防歯科経営法」があり、予防歯科の分野では「デンタルフィットネス」があります。

 

デンタルフィットネスは保険でおこなう予防歯科の仕組みです。

今までの「良かれと思って付け加えていく予防歯科メニュー」とは対局で、「いかにシンプルにしていくか」を重要視しています。また患者さんを徹底的に管理していくのではなく、セルフケアが自分できちんできるようにしてあげる、つまりは自律を促す仕組みです。

 

シンプルだから続けられます。

 

実際に業務を担当する歯科衛生士さんにとっても、セルフケアをおこなう患者さんにとっても、シンプルで簡単ではないと継続できません。

今風に言うと「持続可能な・・・」というやつです。

 

 

 

ご自身の医院の予防の仕組みは、今どうなっていますか?

気付けばあれやこれやと、メニューが追加されてはいませんか?

 

私たち行っている「デンタルフィットネス導入コンサルティング」では、皆様の医院における予防歯科の仕組みがどうなっているのか、しっかりと現状把握をさせて頂き、これをシンプルに、簡単な仕組みに置き換えていくお手伝いをさせて頂きます。

 

ご興味があればぜひお問い合わせください!

 

次世代ストック型予防歯科経営法「デンタルフィットネス」

デンタルフィットネスは、一般的な保険診療の範囲で行う予防歯科の仕組みです。ちょっとした仕組み上の「工夫」により、リピート率が95%を超える満足度の高い歯科医院をつくることができます。

 

デンタルフィットネスの詳細は、こちらの画像をクリック

 

 

関連書籍

サンライズパブリッシング『デンタルフィットネスの教科書 患者のリピート率を高めて利益を最大化させる「次世代ストック型歯科経営」のすすめ』(2022年6月29日発売)

 

 

前回のコラムはこちら

第1回 超⾼齢社会?いやいや、注⽬すべきはデジタルネイティブな Z 世代!

第2回 なぜ今サブスクが流⾏っているのか?そこには時代に沿った答えがあった!

第3回 ⻭科医院成功の秘訣は「褒める」。たったそれだけ!

執筆者

高橋 翔太の画像です

高橋 翔太

コンサルタント

医療法人社団しん治歯科医院 COO 兼 事務長

医療法人社団しん治歯科医院 COO。日本で唯一のストック型歯科医院専門コンサルタント兼歯科医院の経営者。IT企業、証券会社の勤務を経て、東京で広告代理店など複数社企業を起業。その後、震災の影響による倒産や出資詐欺被害、ビジネスパートナーの夜逃げなどの経験を元に、歯科業界専門のビジネスコンサルタントを開始する。同時に父親が開業した、しん治歯科医院の経営に事務長として参画し、次々と経営を改革。結果、2年間で売上を2億から5億に成長させ、2022年度は6億を超える計画で進行中。現在は、自医院で結果が出た手法を「次世代ストック型歯科医院経営法」としてまとめ、他の歯科医院経営者に提供している。プライベートでは車、カメラ、マンガおたく。

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