きくち歯科クリニック|ファーストキャリアがその後の歯科医師人生を決める / WHITE CROSS編集部

神奈川県のほぼ中央に位置する厚木市。交通アクセスが良く首都圏有数のベッドタウンでありながら、一級河川の相模川と丹沢大山に挟まれた豊かな自然環境が残るエリアとなっている。

その厚木市の国道から少し入ったのどかな風景のなかに、老若男女問わず支持される歯科医院がある。きくち歯科クリニックは、2009年の開業時から地域に密着して、口腔の健康を守り続けている歯科医院だ。

WHITE CROSSでは、クリニックを経営する医療法人社団一心会理事長・菊池謙一先生に、「若手歯科医師の将来を決めるファクター」について伺った。

 

取材に応じる菊池謙一先生

インプラントや矯正を学び、強みを身につけ開業へ

ーー歯科医師になろうと思ったきっかけは何ですか?

幼い頃歯科医院の近くに住んでいて、(実家ではありませんが)よく遊びに行っていたんです。

そこの先生がとてもクールだった。たくさんのメカや薬を使いこなして、患者さんに感謝されている姿を目の当たりにして。これは普通の人にはできないハイレベルな仕事なんだなと、子ども心に焼きつきましたね。

 

 

ーー歯科大学卒業後のキャリアについて教えていただけますか。

30歳前で開業したいと考えていました。

そのため、とにかく技術習得ができるところに入りたかったんです。当時花形だった、インプラントや矯正の技術を身に付けたいと思っていましたね。

縁あって、インプラント分野で著名な三好敬三先生の医院に勤務することができました。

 

三好先生は、技術に手を抜かない先生でしたね。「歯科医師は一生勉強だ」と教え込まれました。帰宅は毎日24時〜25時でした。もちろん、プライベートはありませんでしたね(笑)
振り返ると、自分の大事な時間とお金を使って勉強するという習慣を教えられたと思っています。それは今も続けるようにしています。 

 

 

開業に至った経緯について教えてください。

三好先生のクリニック以外にも、開業の勉強のためにいくつかの医院で勤務しました。

分院長をやってみたり、コンビニ跡地や駅前で診療してみたり。

 

良くない環境もありましたが、今思うと、反面教師として今の医院に生かされていますね。

やはり、数字や経営に傾注して人材への投資や設備への投資をしない医院では、やりたい治療はできないと思います。やっぱり最初の環境がいちばん良かったんですね。

 

インプラント以外にもさらなる強みが必要と感じ、鈴木先生(床矯正研究会)のもとで勉強して、結局34歳で開業しました。

 

 

良い歯科医療人が育つ「環境」とは

ーー先生の診療哲学を教えてください。

口腔内をみる前に、“人”をみるようにしています。

今の口腔内に至った背景には、多くの原因や悩みがあると思うんです。

 

例えばAll-on-4でファイナルが入ったときに、涙を流す患者さんがいて、背景にあった多くのコンプレックスが解消されたことを感じ、本当にやってよかったなと思いました。

いつからか、スタッフも同じような考えで患者さんに向き合ってくれていますね。

 

 

ーー具体的に、どのような環境で診療ができるのでしょうか。

初診からファイナルまでを担当制とする一貫体制を貫いています。同じ担当者が担当することにより、担当者は治療の流れをすべて理解できますし、患者さんは自分のことを一番理解しているドクターが最後まで面倒をみることで大きな安心感を得ることができ、結果として双方に利益をもたらすと考えているからです。

 

その際、新人を一人にさせることはありません

できるだけ同じベクトルで治療できるように、できるだけ汎用化させる仕組みを整えています。

 

カンファレンスを行い、治療方針を共有し、治療前の事前の打ち合わせもこまめに行っています。一方で、早いうちから責任ある仕事を任せることにより、意欲ある方の成長を支援しています。

 

また、厚木市はベッドタウンですから、あらゆる症例にこと欠きません。そういう意味でも、研鑽したい方には魅力かなと思います。

 

勤続の長いベテランドクターの診療風景

 

強固な組織力。その秘けつは脱・院長依存にあった

ーー大勢のスタッフや分院をまとめ上げることは大変だと思います。

そうですね。当院も昔から順風満帆だったわけではなく、スタッフ間のトラブルを抱えたこともあります。

組織マネジメントの重要性に気づいてからは、法人化のタイミングで社労士などの専門家を入れて、すべての課題をクリアにしました。

 

今では、よく驚かれるのですが、スタッフはもちろん、ドクターもきちんと有給休暇を取得しています。既婚者が多く、そのためか勤務医の先生が長く居ついてくれていますね。

歯科衛生士も産休実績があり、2回目の産休に入ったスタッフも。

 

経営を支える収益基盤がしっかりありますし、個人プレーではなくチームで運営する風土が根づいているので、メンバーの休みは問題ありません。

 

 

ーー組織を作る上で気をつけたことは?

経営者ではない人間が組織を引っ張っていくということを意識しました。

 

また、受付、歯科助手、歯科衛生士、歯科医師、歯科技工士・・と全体の流れを意識するようにしています。どこが欠けても良い治療はできないし、どこかが自分勝手にしてもダメです。

それぞれの分野で責任を持って仕事ができるように心がけています。スタッフ同士の信頼関係が、提供する医療サービスの質に繋がっています。

 

今では院長に依存した時期は脱し、それぞれの資格者で集まって自由にミーティングしたりしています。

 

私の仕事の一つとして、年に2回人事評価をしています。その際は、売上などの数字よりも、人間関係を評価しています。

 

きくち歯科クリニックのHPより

 

良い歯科医師は「素直」「協調性」「学びが好き」

ーー先生が考える、一緒に働きたい歯科医師とは?

協調性があり、素直な方がいいと思いますね。

歯科もチーム医療ですから、ミスを起こしたときは正直に話してくれることが大事だと思います。 

 

あとは、学ぶことが好きなこと。

もし今技術に自信がなかったとしても、環境が良ければいくらでも身につけることができると思っていますので。

 

他には・・意外かもしれませんが、家庭を大事にしている人です。そういう方は患者さんも大切にできるように思います。

 

勤務医の先生を見ていると、結果としてそういった方が技術的にも良い歯科医師になっている気がしますね。

 

仕事もプライベートも充実させたい歯科医師を募集

 ーー若手歯科医師へのメッセージをお願いします。

私が身をもって体験したように、卒後はどんな環境で勉強するかが将来の歯科医師人生を左右します

1年目にどこに行くかが、本当に本当に重要です。

 

また、自分が何をしたいのか、目標(何歳で開業したい、何歳で〜をするなど)をしっかり持ってほしいと思います。

もちろん、開業ばかりが歯科医師ではありませんので、勤務医でいたい方もウェルカムです。勉強を支援し、高度専門職としてきちんと資産形成できるような環境を用意しています。

 

私も5年後10年後、よりターミナルな地で医院を出し、技術で勝負したいと考えています。

その目標に、ともに歩んでくれる方をお待ちしています。

 

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