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歯科領域における偶発症の予防とその対策

歯科領域における偶発症の予防とその対策の画像です
歯科臨床において陥りやすい過誤、または偶発症の実例を、麻酔、口腔外科、保存修復、歯内、歯周、小児、薬剤処方の領域ごとに取り上げ、それぞれの原因、予防、対策法を論ずるとともに、事故発生時の緊急処置、患者への適切な対応法、術後管理に至るまで、安全かつ適切な治療へ導くためのポイントをわかりやく解説。とくに患者とのインフォームドコンセントのとり方、器具類や装置の扱い方、最新の薬剤情報など、日常臨床ですぐに役2,000部立つ知識・技術を網羅した。
1.歯科麻酔時における偶発症の予防とその対策
 はじめに
 1.局所的合併症
   1)注射針の誤嚥、気道内吸引
   2)注射針の破折、迷入
   3)顔面神経麻痺
   4)開口障害
   5)内出血・血腫・腫脹
   6)注射刺入部の感染
   7)知覚麻痺
   8)局所の潰瘍、壊死、口内炎
   9)口唇・舌・頬粘膜の咬傷
  10)視覚障害
 2.全身的合併症
   1)実態
   2)原因
   3)歯科用局所麻酔薬やその添加物に由来するもの
   4)精神的ストレスや疼痛に由来するもの
   5)その他
 3.救急蘇生法

2.口腔外科治療時における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.後出血
  2.術後疼痛
  3.ドライソケット
  4.術後感染
  5.歯の損傷(後継歯胚の損傷,誤抜)
  6.軟組織の損傷
  7.骨の損傷
  8.神経血管の損傷
  9.顎関節脱臼
 10.上顎洞への穿孔、歯の迷入
 11.軟組織への歯の迷入
 12.食道内嚥下、気管内吸引
 13.ショック

3.修復治療時における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.歯の硬組織切削に関わる偶発症と過誤
   1)偶発的な露髄
   2)偶発的な露髄への対応
   3)隣接歯隣接面の誤った切削
   4)頬粘膜、口腔底粘膜、舌、口唇、歯肉などの切創
  2.歯冠修復(保存修復)における過誤
   1)レジン修復の色調・形態不調和
   2)コンポジットレジン修復後の術後過敏
   3)光照射器によるトラブル
   4)修復物の補修
  3.レーザーによる硬組織治療をめぐる過誤
  4.歯の硬組織治療におけるその他の偶発症

4.歯内療法時における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.器具の根管内破折
  2.穿孔
  2-1.歯肉縁下の穿孔(歯肉穿孔)
  2-2.歯根中央部の穿孔
  2-3.根尖部の穿孔
  2-4.髄床底穿孔(根分岐部穿孔)
  2-5.Strip Perforation
  3.軟組織の化学的損傷
  4.(医原性の)根尖性歯周炎
  4-1.化学的刺激による根尖性歯周炎
  4-2.機械的刺激による根尖性歯周炎
  4-3.細菌学的刺激による根尖性歯周炎
  4-4.根管の見落し防止
  5.歯内療法に付随して起こる歯冠破折・歯根破折
  6.器具の嚥下と吸引
  7.皮下気腫
  8.残髄炎

5.歯周治療における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.診査・口腔清掃指導
   1)プロービング時に血が止まらない
   2)プローブが折れた
   3)印象をとったら歯が抜けた
   4)染め出し液が口唇についてとれない
   5)ブラッシング指導後にかえって血が出るようになった
   6)口腔内写真撮影時に不快事項が生じた
  2.スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
   1)SRP時に歯肉や歯槽粘膜を傷つけた
   2)歯面研磨時に舌や頬粘膜を巻き込み傷つけた
   3)歯面研磨時の発熱で不快事項が生じた
   4)SRP後知覚過敏がでた
   5)SRP後歯が長くなり、話しづらくなった
   6)SRP後歯肉が腫れた
  3.歯周外科手術
   1)歯肉切除後骨が出た
   2)術後に貼ったパックが取れて痛い
   3)歯肉切除後歯肉の色が変わった
   4)剥離時にフラップが裂けた
   5)縫合時に歯肉が切れた
   6)骨欠損内部の血が止まらない
   7)GTR後に膜が出た
   8)膜の設置・縫合時に膜が裂けた
   9)移植片を採取した部位の血が止まらない
  10)歯周外科手術後皮膚が赤紫色になった
  11)歯周外科手術後痺れがでた
  4.その他
   1)接着性レジンによる暫間固定が外れた
   2)洗口剤を使ったら口があれた
   3)メインテナンス中に歯が折れた

6.小児歯科・障害者歯科における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.医療事故
  2.インフォームドコンセント
  3.小児歯科における偶発症の予防とその対策
   1)行動(behavior)からみた偶発症の予防とその対策
   2)各処置別からみた偶発症の予防とその対策
   3)歯科治療処置別からみた偶発症とその予防
   4)重症感染症の偶発症
  4.児童虐待
  5.定期健診の重要性と注意点
  6.フッ化物
  7.全身疾患を有する小児
   1)ショック
   2)出血
   3)感染
   4)各種の全身疾患
  8.心身障害児

7.薬剤処方における偶発症の予防とその対策
 はじめに
  1.あらためて薬の注意を考える
   1)歯科医師国家試験でも薬物の副作用・有害作用の対策は必須事項
   2)ライ症候群(Reye Syndrome)について
   3)医薬品による重篤な皮膚障害について
   4)ネフローゼ症候群について
   5)グルコン酸クロルヘキシジンを含有する製剤による
    アナフィラキシーショック
   6)横紋筋融解症について
   7)意識消失について
   8)歯科で用いる薬物の重要な基本的注意一覧
   9)歯科処方で誤りをおかしやすい薬物
  2.処方する薬について詳しく知る
   1)抗菌薬
  3.患者の体質を見極めることの重要性
   1)オーダーメイド医療(テーラーメイド医療)に到達する前に
   2)アレルギー体質
   3)食品・嗜好品の摂取状況
  4.患者の服薬の誤りを軽減するために
   1)薬物適用上の注意(服薬指導・コンプライアンス)
   2)良好なコンプライアンスを得るために
   3)ノンコンプライアンスの理由
   4)小児のコンプライアンス
   5)高齢者のコンプライアンス

索引

歯科領域における偶発症の予防とその対策

  • 著者

    藤井 彰
    秋元 芳明
    池田 英治
    伊藤 公一
    嶋田 昌彦
    須田 英明
    千田 彰
    前田 隆秀

  • 出版社

    クインテッセンス出版

  • ページ

    288ページ

  • サイズ

    A5判

  • ISBN

    978-4874178836

  • 価格

    3,960円(税込)

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