【新製品】話題のオムニクロマに、待望のフロアブルタイプが登場! / WHITE CROSS編集部

「歯の色に近いシェードを選択する」。

これまでのコンポジットレジンは、もう必要ないかもしれません。

 

 

昨年11月に株式会社トクヤマデンタルから発売された、これまでの常識を覆すコンポジットレジン「オムニクロマ」。発売から約半年が経ち、多くの先生のご要望から、待望のフロアブルタイプ「オムニクロマフロー」が上市されました。

 

 

 

オムニクロマとは

ラテン語で、すべての(=オムニ)色(=クロマ)を意味する、シェードの概念を持たないコンポジットレジン。自身で色素を持たないため、幅広い色調への適合性を持ち、歯質の色調変化にも追随する、全く新しい製品です。

 

詳細はこちら(オムニクロマ特設ページ)または、WHITE CROSSの記事でも特集をしています!

 

 

今回は、「オムニクロマ」上市記念として2021年1月14日に開催された特別 Webinar 「オムニクロマを本音で語る」より、内容を一部抜粋してお届けします。

 

コンポジットレジンのスペシャリストでもある、泉英之先生(西本歯科医院)と鷲野崇先生(わしの歯科クリニック)に、オムニクロマの実際を解説いただきました。また、泉先生と鷲野先生より、「オムニクロマフロー」の症例紹介動画が届きましたのでご紹介します。

 

どう考えてもすごい色調適合原理 ー 鷲野崇先生

オムニクロマは海外で先行発売されてきた製品として以前から注目していました。

これまでのコンポジットレジンの色調選択は、様々な種類のシェードを揃えるコスト、さらにシェードセレクトは歯科医師の腕にかかるなど、歯科医師にとって不利益でしかなかったと感じています。

 

従来のレジンは、クレヨンや絵の具と一緒。反射光で色素を認識する表現だったことに対し、オムニクロマは色素を持たないので反射光が周りの歯質の色を拾ってくるのですよね。この構造色という自然界の原理に着目したのはこれまでになかったコンポジットレジンのいわれだと思います。

 

 

色調適合原理を知るには、オムニクロマの硬化前後の色調変化を知ることも必要です。効果前のオムニクロマは白色不透明のペーストですが、重合硬化し研磨をすることで歯質色と同化します。

 

オムニクロマで充填した症例(隆線部分はフロアブルレジン使用)

 

これは「光屈折率」で説明がつきます。下図の3つのコップように、①人形と空気をいれたもの、②氷をいれたもの、③氷と水をいれたものを見るとわかりやすいですよね。光屈折率の低い①は人形がよく見えますが、ここに光屈折率の大きい氷を入れると②の不透過な状態になり背景が見えにくくなる。一方で光屈折率の差が小さい水と氷を入れた③では、背景が見えやすくなる

 

これをオムニクロマに比較します。硬化前はレジンモノマーとフィラーの差が大きいものの、光重合硬化後はレジンモノマーがレジンポリマーへ変化し、光屈折率の近似したポリマーとフィラーが存在する結果、透過性が増すということですよね。

 

光屈折率を表した図

 

このような「シェードがない」と言われるオムニクロマの原理を知ることで、また治療の選択肢がぐっと広がるのではないかと感じています。

 

オムニクロマフロー CASE REPORT(鷲野崇先生)

 

オムニクロマは保険診療のファーストチョイス! ー 泉英之先生

私は今回、ありとあらゆる症例をオムニクロマで詰めて試した結果を、本音で紹介しようと思います。

 

まず、次の症例は見える範囲で11箇所、全てオムニクロマのみで充填しました。

 

 

 

右上1番はわかってしまいますよね。ただその他の部分は割と馴染んでいるというのが感想ではないでしょうか。

 

オムニクロマは「シェードがない」としていますが、「何にでも合う」レジンではなく、「周りの色を拾ってくる」レジンであるという感想です。つまり、上の症例の右上の1番に関しては、「合わなかった」のではなく「周りの色を拾いきれなかった」ケースということですね。窩洞が大きくなればなるほど色を拾いきれないということはあると思います。

 

 

一般的に、歯質色は上図の黒枠部分で差が出ることが多いのに対し、オムニクロマは、それぞれのパーツに限局している窩洞、つまり青色で囲った部分であれば、歯の色を拾えると感じています。特にⅤ級窩洞は得意で、窩洞の大きさが小さいほど色が合うレジンであるということです。

 

そのため、大きな欠損をカバーするためにはブロッカーが必要です。ブロッカーには色が付いているので、ケースによってはやはりマルチレイヤーテクニックが必要になります。流石にこういったケースをオムニクロマ単体で行うことは難しいと言えるでしょう。

 

 

結論として、オムニクロマは8割くらいの症例でそれなりに色が合うレジンであるということです。窩洞の大きさやタイプで歯質色を活かせる症例が変わります。

 

特に前歯部の小さい窩洞に対しては、非常に良い適応を示すと思います。反対に、透過性を求められるケースは難しいと感じています。ただし多くのケースで色が合うので、シェードに気を取られず充填でき、保険診療のケースなどではこれで十分に満足していただける製品です。自費のコンポジットで100点を目指す場合は様々なテクニックを施した上で、最表層にオムニクロマを使うこともいいかもしれません。

 

どちらにしてもオムニクロマは、保険診療のファーストチョイスとして非常にお勧めできる製品です。

 

オムニクロマフロー CASE REPORT(泉英之先生)

 

期間限定!応募者全員プレゼント

今回、トクヤマデンタルのコンポジットレジンの品質を支えてきたスープラナノ球状フィラー生誕40年を記念し、「オムニクロマ」のケースレポートを中心にまとめた記念誌を応募者全員に進呈いたします。下の「かんたん資料請求」バーよりご応募ください。 

※応募期間は終了いたしました

 

 応募期間は終了いたしました

いざ、シェードのない世界へ
「オムニクロマ」と「オムニクロマフロー」をお試しください!  

 

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