保護者から多く寄せられる相談内容として「子供の歯並びが気になるので見てもらいたいが、小児歯科なのか、矯正歯科なのかわからない」、「先生によって言っていることが違う」などがあります。
そこで、本講演では保護者の混乱を防ぐための道標として、小児歯科という立場ら小児の咬合誘導の考え方、治療のタイミングとその見極め方についてお話し致します。乳歯列期から混合歯列前期を対象に、静的・動的咬合誘導と矯正歯科治療の相違点について触れながら、症例をもとにステージ毎の対応法を解説いたします。
咬合誘導の基本的な考え方とは、歯列・咬合（形態）と機能の調和を図りながら子供の健全な成長を見守ることであり、そのためには包括的なアプローチ（予防、治療、機能の育成などすべての処置が含まれる）を念頭に対応することが肝要です。