昨今の日本では、歯周治療や予防の概念が普及し、患者の歯への意識が高くなることで、歯の欠損率はかなり低くなってきた。これにならび、歯科疾患の予防のツールの一つとして、矯正治療が注目されてきている。 またMIの観点からも、包括的治療においては歯を削らず治療するにはどうしても矯正治療が必要になる。
現在、矯正治療は患者のニーズから、マウスピースタイプのアライナー矯正のシェアが多くなってきっている。ただその中で、矯正専門医とのタイアップにて行うワイヤーでの矯正治療か、一般開業医にて単独で行うアライナーを用いた矯正治療のいずれを選択するかは、我々の頭を悩ませることがある。こういった場合、どのように考えてワイヤーやアライナーのどちらを選択していくかが治療の成功に繋がることになる。今回はその対応方法について、特に2つの症例を供覧することで皆様と一緒に考えたい。