本書シリーズは平成元年の歯科衛生士国家試験が従来から行われていた実地試験から学説試験に変更されたことを機に、歯科衛生士国家試験出題基準と照合した上で新たに出版されたものである。が一方、教科書である以上教授要綱を損なうものであってはならず益々多様化していく将来の歯科臨床の実際の場においても十分対応できる歯科衛生士教科書・実習書として必要事項を欠かすことなく網羅した明解な教科書である。
第I章　総説
I-1.はじめに
I-2.歯周疾患と歯科衛生士の役割
練習問題
第II章　歯科予防処置の基礎知識
II-1.歯と歯肉
A.歯面
B.歯肉
C.歯の汚れ
II-2.歯周疾患(歯周炎)
A.原因
B.症状
C.診査方法
D.治療計画
E.治療方法
練習問題
第III章　予防的歯石除去
III-1.序説
A.予防的歯石除去の意義
B.心構えと身だしなみ
III-2.歯石除去に用いる器具
A.歯石除去に用いる器具の種類
B.手用スケーラーの種類・特徴
C.スケーラーの研ぎ方
D.超音波スケーラー
E.エアースケーラー
F.回転式超音波除去器の特徴
G.歯面研磨用具
練習問題
第IV章　鎌型スケーラーによる実習
IV-1.実習の目的
IV-2.鎌形スケーラー操作の基礎知識
A.鎌形スケーラー形態の把握
B.歯の形態の把握
C.スケーリング操作の基本
D.実習用模型
E.マニキンの操作方法および術者の位置
F.デンタルミラー(ミラー)操作方法
実習1:鏡視の練習
実習2:明視、排除の練習
G.鎌形スケーラーの実習の方法
H.鎌形スケーラーの研磨および保管
練習問題
第V章　鋭匙方スケーラーの実習
V-1.実習の目的
V-2.鋭匙方スケーラーの実習
A.形態の把握の把持法
B.部位別操作方法
C.研磨および保管
〈実習〉
1.形態の把握と把持法
2.模型実習
3.抜去歯での実習
4.研磨
練習問題
第VI章　超音波スケーラーの実習
VI-1.実習に必要な基礎知識
A.原理
B.本装置の構成
C.超音波スケーラーの適応症と禁忌症
D.手用スケーラーと超音波スケーラーの利点と欠点
E.インサートチップの歯面、根面損傷の原因と対策
F.インサートチップの消毒と保管
VI-2.インサートチップの把持法と固定
A.スケーラーの把持と固定
VI-3.超音波スケーラーの操作上の注意
VI-4.抜去歯牙による実習(基本的操作実習)
A.実習器材準備
B.実習順序
VI-5.部位別操作法
A.実習器材準備
B.部位(ブロック)別操作法の順序
C.実習の評価
VI-6.共同操作の注意
A.実習器材準備
B.共同操作の実習
C.実習順序
D.実習の評価
E.各種の超音波スケーラー
練習問題
第VII章　エアースケーラーの実習
VII-1.エアースケーラーの基礎事項
A.エアースケーラーの構成と機構
B.エアースケーラーの特徴
C.エアースケーラーの利点
D.エアースケーラーの欠点
VII-2.エアースケーラーの操作上の注意
A.エアースケーラーの準備
B.抜去歯によるエアースケーラーの基本実習
C.エアースケーラーの保守点検
練習問題
第VIII章　歯面研磨
VIII-1.研磨の意義と実習の目的
VIII-2.研磨用具
A.所要条件
B.種類
VIII-3.研磨剤
A.所要条件
B.種類
VIII-4.術者椅座位、患者水平診療における基本姿勢(ホームポジション)
A.操作条件
VIII-5.研磨の実際
A.器材用具の準備
B.部位別操作法
VIII-6.術後処置
A.洗浄
B.貼薬
VIII-7.器材器具の管理
練習問題
第IX章　プロービング
IX-1.実習の目的
IX-2.プロービング
A.形態の把握と把持法
B.歯周ポケットのプロービング
C.付着歯肉の幅
〈実習〉
1.形態の把握と把持法
練習問題
第X章　相互実習のスケーリング
X-1.相互実習の意義
X-2.相互実習に必要な環境
A.室内
B.身なり
C.器具の滅菌、消毒
D.手指の消毒
X-3.相互実習と行うにあたっての諸注意
A.患者への配慮
B.口腔内とスケーリング部位の消毒
C.スケーリング時の注意
X-4.相互実習の基本実習
A.患者の誘導とユニットの取り扱い位置
B.視野の確保
C.術者とアシスタントの基本共同動作
D.バキュームテクニック
E.バキューム操作の注意点
X-5.歯と口腔の観察に使用する器具
X-6.鎌形(シックル)スケーラーによるスケーリング
A.術者の位置と姿勢
B.シックルタイプスケーラーの形態の理解
C.スケーリングの手順
D.スケーリングの術式
X-7.鋭匙型(キュレット)スケーラーによるスケーリング
A.キュレットスケーリング相互実習の大要
B.グレーシーキュレットスケーラーによるスケーリング相互実習の実際
X-8.その他の手用(ハンド)スケーラーによるスケーリング
A.ホウタイプ(鍬型)スケーラー(hoe type scaler)
B.チゼル(ノミ型)タイプスケーラー(chisel type scaler)
C.ファイル(ヤスリ型)タイプスケーラー(file type scaler)
X-9.超音波スケーラーによるスケーリング
A.実習器材
B.共同動作の実習
C.相互実習の実際
X-10.エアースケーラーによるスケーリング
A.エアースケーラーの消毒、メインテナンス
B.エアースケーラーによる相互実習
X-11.歯面研磨
A.実習器材の準備
B.実習準備
C.歯面研磨の部位別相互実習
D.研磨後の処置
練習問題
第XI章　臨床におけるスケーリング
XI-1.臨床の場におけるスケーリング
A.臨床におけるスケーリングの意義
B.確定診断に必要なスケーリング
C.スケーリングと他科治療との関連
XI.臨床の場におけるスケーリング時の留意事項
A.術者としての心構えと身だしなみ
B.スケーリング時の実際上の留意点
C.スケーリング時の偶発事故の予防とその対策
練習問題
練習問題解答・解説
索引