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Pacific Endodontic Research Foundation Japan

Pacific Endodontic Research Foundation Japan 

Pacific Endodontic Research Foundation は Gary B Carrによって1991年米国サンディゴに創設された、歯内療法に関する研究・臨床を目的とした団体で、その特徴は基礎的な研究や過去の事例の検討を臨床に反映させようとするものです。

特にPERFの名前を世界的に有名とさせたのは、マイクロスコープの歯内療法への応用でした。
Carr先生はエンドサージェリー後の経過不良をご遺体の剖検結果から検討し、その原因を
①逆根管充填法と材料の応用
②逆根管充填材の応用窩洞について形成方法
③歯根切断端の根管形態
④Ithmusなどの微小根管系
の治療不備に基づくものであることを見出し、視覚強化(visual enhancement)の必要性を喧伝しました。彼は自ら自宅に研究施設を設置し、走査電子顕微鏡を使ってこれらの検証を行いました。
これらの結果は初期の論文 Carr G B .Common errors in periradicular surgery,Endod Rep.,1993;8(1):12 に掲載されています。

彼の次の活動は、視覚強化のためにマイクロスコープを治療に導入することでした。PERFとして顕微鏡を設置した研修施設を建設し、全米に呼びかけてエンドマイクロサージェリや一般治療における導入、偶発症の処置(穿孔、機器の破折)をマイクロスコープ下で実施するプログラムのハンズオンコースを長く実施してきました。さらに、全米の歯学部、歯科大学で講演してマイクロスコープの必要性について喧伝しています。これらの活動は米国のみならず、ヨーロッパ、アジアにも及んでいます。

PERFのコースには多くの有名な臨床家が参加し、そのコンセプトに感嘆するとともにその後自身の活動に取り入れセミナーを展開する方も多くあらわれました。
Ben Johnson , R Mounce , J Stropko , S KIM , R Burns , S Bentkover , J West など枚挙に暇がありません。
私も1993年にマイクロサージェリーのコースを受講し、我が国への顕微鏡導入のきっかけを得ることができました。その後、数回の渡米を経てPERFのインストラクターの資格を得ました。2000年前後には数回の日本人コースを企画し、多くの先生方に受講していただくことができました。

2011年私の大学退任にあたり、日本でのマイクロコースを始めたいという私の希望とPERF-Jの使用許可をCarr先生にお願いしたところ、ご快諾を頂きました。
現在私はその活動拠点と臨床のオフィスを関東エリアに移しました。今後も一般臨床に携りながらエンドに関する教育・研究活動・後進の育成にあたりたいと考えています。