インプラント治療において、上部構造の装着様式は様々で、例えば通常の歯冠修復のように「こうするべき」といった決まりはなく、いわば、術者にその決定権が任されている状態である。セメント・リテインがいいのだろうか、それともスクリュー・リテインがいいのだろうか。術者は迷いながらも識者に聞いてみたりセミナー演者に質問したりしながら、自らのスタンダードを確立している状態ではないだろうか。
今回、上部構造の装着様式に関し、インプラント修復の歴史・出自からの考察や、どういった選択をするのが最適かを、各様式の利点欠点も含め、いま一度整理してお話しできたらと思う。