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歯列育形成の実際

歯列育形成の実際の画像です
歯列育形成とは、乳歯列期から咬合誘導を行い、正しい噛み合わせに導く方法。本書は歯列育形成の基礎的な理論をはじめ、それを応用した30症例を収録。症例を通じ、乳歯列期、混合歯列期、混合歯列期~永久歯列期の各時期の勘所を理解できる。また時期に応じた使用装置の基本設計が図式化され、臨床にすぐに活かせるよう構成されている。50年以上にわたり著者が記録してきた貴重な症例から読者は多くの示唆を得ることができるだろう。
まえがき
本書の使い方

I 歯列育形成の要点・概念

1 歯列育形成とは

1)今、これからの小児歯科医療に求められるもの
(1)歯列育形成とは
(2)これからは継続管理が重要視される
(3)継続管理が行いやすくなってきた
(4)歯列育形成による乳歯列期からの継続管理のadvantage
(5)少子化社会での親たちがわが子に求めるもの

2)歯列育形成の基本的な考え方
(1)歯列育形成では、乳歯列から永久歯列の咬合の成り立ちを単純に考える
(2)継続管理を行えば、診断と治療方針は難しくなく、そして永久歯列への咬合の推移は複雑ではない 
(3)始めから正しい形態に近づけ、その状態から発育するようにする
(4)歯列育形成は、健全な永久歯咬合と良好な配列への確実性を求める
(5)将来、確実に正しい配列と咬合を形成させる指標としての標準経過態 

3)歯列育形成の対象
(1)歯列育形成の対象は、普通の幼児のすべてであると考えてよい
(2)歯列育形成を行う乳歯列 
 (A)乳歯列歯間空隙の不足 (B)乳歯列弓の狭窄 (C)乳歯列期の反対咬合 (D)乳前歯の前突
 (E)乳前歯の過蓋咬合 (F)乳前歯の開咬 (G)乳歯列期の交叉咬合
(3)歯列育形成は、予防医学の範疇に入る

4)歯列育形成の適応、不適応
(1)歯列育形成は、対応が成功している幼児について行う
(2)幼児の対応が成功していない場合、または精神発達が著しく遅れている幼児は、不適応である
(3)全身的疾患や特別に大きな異常は、歯列育形成を行うのに不適応である
(4)臨床経験の少ない歯科医は、異常が大きくない症例を行うべきである

2 歯列育形成と咬合誘導

(1)歯列育形成は、咬合誘導の一種である
(2)歯列育形成は、う蝕のない乳歯列を、正しい永久歯咬合に形成させる方法である
(3)歯列育形成は、短期間に行うものではない

3 歯列育形成と矯正歯科治療との差異

(1)歯列育形成が乳歯列期の治療を厳密に行うことは、矯正歯科治療と大きく異なっている
(2)矯正歯科治療では、歯列不正がはっきり現われてから治療に入るが、歯列育形成は、不正がはっきり現われなくても管理処置を行う
(3)2~3歳の低年齢にプレートを使用することについて、歯列育形成は、矯正とはまったく異なった考え方をもっている

4 早期治療の意義

1)早期治療の社会的意義
(1)幼児にも幼児なりの自覚と誇りを持ってもらうことができる
(2)形態的に整って美しいことが、学童期に小児の立場をよいものにする

2)早期治療の生体に及ぼす意義
(1)乳歯列期から歯列育形成を始めれば、標準経過態にする確実性がある
(2)discrepancy の解消を行うことができる
(3)顎の位置関係をきわめて容易に正しくすることができる
(4)顔を美しくすることができる

II 歯列育形成に必要な基礎的理論

1 乳歯列弓の形について─乳歯列弓の形を整える

2 上下顎の前後的位置関係について─上下顎の位置的関係を正しくする

1)乳歯列からみた顎の位置関係の基本
2)上下顎第二乳臼歯の前後的位置関係(関係)の診断
3)第一大臼歯が 初期咬合 時の関係と関係
4)初期咬合 から 永久歯咬合 へ
5)下顎骨と上顎骨の前後的位置関係と過成長・劣成長
6)上顎骨に対する下顎骨の前後的位置関係と機能性の偏位
7)模型と顔貌からの顎骨の過成長・劣成長の推定と確認

III 歯列育形成のための診断および方針

1 乳歯列期の診断と治療方針の考え方

2 乳歯列弓の形と顎の前後的位置関係の診断およびその治療方針

1)乳歯列弓の形の診断・治療方針
2)顎の前後的位置関係の診断・治療方針

3 乳歯列期のdiscrepancy の推測

(1)パノラマエックス線像からのdiscrepancy の推測の基本
(2)未萌出の位置不正、歯軸角度不正、捻転の場合のパノラマエックス線像からのdiscrepancy の推測例  
(3)discrepancy( スペース不足分)の年齢補正
(4)パノラマエックス線像による乳歯列期のdiscrepancy の推測例 
(5)が著しく捻転または位置が異常で、その大きさや形の見当がつかない場合
(6)先天性欠如がある症例 
(7)パノラマエックス線像からdiscrepancy の診断は正確ではないが、有用である

IV 歯列育形成の手順

1 大きな流れ

(1)乳歯列弓の形を整える 
(2)乳歯列弓の上下の位置関係を正しくする
(3)萌出した永久切歯を揃える
(4)標準経過態以後の継続管理・処置

2 開始時期とプレートの継続

1)歯列育形成の開始時期
2)継続管理によるプレートの継続

V 歯列育形成に使用する装置

1 歯列育形成で使用する装置について

1)プレートは単純な形のほうがよい 
2) プレートは常によい維持が必要
3) 幼小児が喜んでプレートをいれてくれるためには

2 上顎および下顎プレートの基本設計

1) 乳歯列期(IIA期)
2) 混合歯列前期(IIC、IIIA前期)

3 プレートに付属する装置

1)唇側誘導線
2) クラスプおよびフック
3) 弾線(スプリングまたはspring wire)
4) クラスプや弾線の変化形
(1)変形クラスプ
(2)挙上ポイントと挙上スプリング
(3)回転ポイントと回転スプリング
(4)アクロススプリング

4 圧下ポイント、挙上ポイント、保持ポイント、回転ポイント

5 プレートレジン部の変化形

1)Advancing plate
2) 下顎斜面板プレート
3) スライディングロック

6 その他の装置

1)Activatior
2) Bionator

VI 歯列育形成に必要な動機づけ

1 なぜ動機づけが必要なのか?

2 動機づけの方法

3 動機づけの選択

(1)早期治療の利点
(2)う蝕予防に関すること
(3)歯周病になりにくい
(4)優れた運動機能が期待できる
(5)優れた精神発達が期待できる
(6)咬み合わせと健康
(7)歯列育形成を続けることで美しい顔になる
(8)年齢に応じた動機づけを行う

4 症例別にみた動機づけのポイント

(1)乳歯列の前突
(2)乳歯列期の反対咬合
(3)乳歯列期の交叉咬合
(4)乳歯列および混合歯列前期の過蓋咬合
(5)乳歯列期の開咬
(6)乳歯列期の叢生または閉鎖型乳歯列

5 動機づけの効果を確実なものにする

6 継続の動機づけ(経過中の継続の動機づけ)

VII 歯列・咬合の継続管理の実際

1 乳歯列期から(反対咬合の一部に混合歯列期からの症例を含む)

CASE1
乳歯列期(IC)→混合歯列期(IIIB)
乳歯列前突:乳歯列を側方拡大する
CASE2
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列前突:乳歯列を側方拡大する
CASE3
乳歯列期(IIA)→混合歯列期(IIIA)
乳歯列叢生:乳歯列の側方拡大と永久切歯萌出時の微調節
CASE4
乳歯列期(IIA)→混合歯列期(IIC)
乳歯列開咬:乳切歯の挙上
CASE5
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列骨格性反対咬合:乳切歯の圧下、反対咬合の治療
CASE6
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列反対咬合:一般的な乳歯列反対咬合の治療
CASE7
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列骨格性反対咬合:骨格性反対咬合の継続管理・処置
CASE8
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列反対咬合:反対咬合の治療と顔面の発育、継続管理・処置
CASE9
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-1
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:一般的な乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-2
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-3
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-4
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-5
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-6
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE9-7
乳歯列期(IIA)
乳歯列反対咬合:乳歯列反対咬合の治療と顔の発育、変化
CASE 10
混合歯列前期(IIC)
混合歯列前期の反対咬合:混合歯列前期の反対咬合の治療と顔面の発育、変化
CASE 10 -1
混合歯列前期(IIC)
混合歯列前期の反対咬合:混合歯列前期の反対咬合の治療と顔面の発育、変化
CASE 10 -2
混合歯列前期(IIC)
混合歯列前期の反対咬合:混合歯列前期の反対咬合の治療と顔面の発育、変化
CASE 10 -3
混合歯列前期(IIC)
混合歯列前期の反対咬合:混合歯列前期の反対咬合の治療と顔面の発育、変化
CASE 11
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列交叉咬合:乳歯列期に治す
CASE 12
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
上顎歯槽部突出ガミーフェイス:乳切歯部および永久切歯を歯頸部誘導線で歯槽部を中へ入れる
CASE 13
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
上顎歯槽部突出ガミーフェイス:乳前歯歯頸部誘導線と永久切歯萌出時の位置修正
CASE 14
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列過蓋咬合:著しい過蓋咬合を永久歯咬合完成まで継続管理
CASE 15
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIC)
乳歯列過蓋咬合:乳歯列過蓋咬合の治療と顔面の発育変化
CASE 15 -1
著しい過蓋咬合ではないが、下顎遠心咬合になっている
CASE 15 -2
著しい過蓋咬合で下顎遠心咬合前突感の強い症例
CASE 16
乳歯列期(IIA)→永久歯列期(IIIB)
著しい過蓋咬合で空隙乳歯列:萌出中の永久切歯の圧下

2 混合歯列期から

CASE 17
混合歯列期(IIC)→永久歯列期(IIIC)
萌出し始めの永久切歯が叢生:側方拡大(乳側方歯群)、永久切歯の位置修正、遠心移動
CASE 18
混合歯列期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
前突:側方拡大とともに、の捻転を治す
CASE 19
混合歯列中期(IIIA)→混合歯列後期(IIIB)
舌側転位:乳側方歯群側方拡大、を歯列にとりこむ、遠心移動
CASE 20
混合歯列前期(IIC)→永久歯列期(IIIC)
永久切歯の開咬:永久切歯を挙上する
CASE 21
混合歯列期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
前突:歯槽部突出を歯頸部誘導線で改善
CASE 22
混合歯列中期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
II級過蓋咬合前突・遠心移動(混合歯列期)
CASE 23
混合歯列中期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
II級過蓋咬合で強度の狭窄:開始時期が遅いので、プレートの使用時間を長くした
CASE 24
混合歯列前期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
萌出した永久切歯が叢生になった:C~C間距離を拡げる。その後の継続管理
CASE 25
混合歯列後期(IIIB)→永久歯列期(IIIC)
低位小臼歯:挙上ポイントと挙上スプリングで挙上
CASE 25 -1
混合歯列後期(IIIB)→永久歯列期(IIIC)
低位小臼歯:の低位と捻転を治す
CASE 25 -2
混合歯列後期(IIIB)→永久歯列期(IIIC)
低位小臼歯:の挙上ポイントと挙上スプリング
CASE 25 -3
永久歯列期(IIIC)
低位小臼歯:の挙上ポイントと挙上スプリング
CASE 26
混合歯列前期(IIC)→永久歯列期(IIIBよりの移行期)
萌出してきたの離開:正中離開を閉鎖
CASE 27
永久歯列期(IIIBからの移行期)→永久歯列期(IIIC)
がわずか近心転位、頬側に傾斜萌出:挙上、遠心移動、 舌側に傾斜させる
CASE 28
混合歯列中期(IIIA)→混合歯列後期(IIIB)
下顎切歯正中のズレ:上顎プレートにスライディングブロックを作り、わずかな下顎正中のズレを治す

3 よくある乳歯列

CASE 29
乳歯萌出期(IA~IC)→永久歯列期(IIIC)
よくあるタイプの乳歯列:乳歯咬合完成前よりプレート使用、側方拡大、下顎骨前方移動、乳切歯の圧下、歯列周長縮小防止(遠心移動)
CASE 30
乳歯列期(IIIA)→永久歯列期(IIIC)
よくあるタイプの乳歯列:永久歯列咬合完成まで継続管理・処置を行った

Q&A/参考文献/索引/挿絵について/あとがき

歯列育形成の実際

プレートによる乳歯列期からの咬合誘導
  • 著者

    島田 朝晴
    池田 理代子

  • 出版社

    クインテッセンス出版

  • ページ

    210ページ

  • サイズ

    A4判変型

  • ISBN

    978-4781202662

  • 価格

    16,500円(税込)

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