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絵でわかる 歯科臨床に役立つ脳と神経の話

絵でわかる 歯科臨床に役立つ脳と神経の話の画像です
本書は、歯科医師および歯科学生を対象に、歯科臨床における脳と神経の関わりを、絵解き風に分かりやすく解説した入門書である。とくに日常臨床に関連ぶかい口腔の感覚、ペイン、ブラキシズム、顎関節症などの諸問題を論じるかたわら、介護保険にも関係のある摂食、咀嚼、嚥下と脳の関連についても触れた。また、ニューロサイエンスとは何かを、その基礎知識とともに極力平易な解説で紹介し、脳や神経科学に対する興味を促している。
序章

第1章 歯科とニューロサイエンスの密接な関係
 1-1.リンゴ?それともバナナ?
 1-2.歯根膜求心性神経は4ビットの信号を脳に伝えている
 1-3.抜髄や抜歯は脳の構造と機能を狂わせる
 1-4.逆行性軸索輸送を利用した夢の歯科治療
 1-5.Dr. Sessleの歯根膜バイブレーションによる歯痛抑制
 1-6.精神的ストレスによる筋緊張は閉口筋に発生する
 1-7.舌のすぐれた運動性
 1-8.脳は偏食家-食欲は血中のブドウ糖濃度によってコントロールされている
 1-9.最新のイメージング、機能的MRIの歯科的応用
 1-10.歯科と脳

第2章 歯科臨床に役立つ事柄
A 口腔感覚
 2-1.味覚受容の最前線-味蕾
 2-2.刺激と神経インパルスの函数論
 2-3.歯の部位感覚には錯覚がはたらく
 2-4.摂食中枢と満腹中枢はクルマの動輪とブレーキの関係
 2-5.飲水中枢は体液の塩濃度(浸透圧)を刺激として興奮する
 2-6.鎮痛を説明するゲートコントロール説
 2-7.歯髄に痛み以外の感覚はあるか-プレペインの話
 2-8.中脳路核の歯髄ニューロンの話-はじめに
 2-9.中脳路核の歯髄ニューロンの話-Chiegoらの実験
 2-10.中脳路核の歯髄ニューロンの話-MarfurtとTurnerの実験
 2-11.中脳路核の歯髄ニューロンの話-我々の実験方法
 2-12.中脳路核の歯髄ニューロンの話-我々の実験結果
 2-13.中脳路核の歯髄ニューロンの話-HRP漏洩の問題
 2-14.中脳路核の歯髄ニューロンの話-5種の動物間での比較
 2-15.中脳路核の歯髄ニューロンの話-機能的意義について
 2-16.中脳路核の歯髄ニューロンの話-おわりに
B 運動・分泌機能
 2-17.Golgbergの歯根膜・咬筋反射
 2-18.歯科医の強い味方-持続性歯根膜・咬筋反射
 2-19.視覚刺激から筋運動発現までの潜時の話
 2-20.ヒトにおける制御系
 2-21.フィードバックとフィードフォワード
 2-22.咀嚼力の硬さ依存性調節
 2-23.随意運動の直前に筋は弛緩する-サイレントピリオドの話
 2-24.事象関連電位P300
 2-25.自律神経系から例外的な待遇を受けている唾液腺
 2-26.神経機能と内分泌機能をもつ視床下部ニューロン
C 口腔臓器の疾患
 2-27.口腔乾燥症-いま話題のドライマウスについて
 2-28.たばこと歯周病
 2-29.味盲のヒトは味のわかるヒト?
 2-30.食生活の変化によって増加してきた新たな味覚障害
 2-31.におうのににおわない口臭、におわないのににおう口臭
 2-32.歯がないのに歯が痛む現象(幻歯痛)
 2-33.歯髄振盪とは
 2-34.精神的ストレスでブラキシズムを行う生理的な理由
 2-35.睡眠中に発生するブラキシズムについて
 2-36.覚醒時に無意識に生じるブラキシズムや食いしばりについて
 2-37.ブラキシズムにはスタビリゼーションタイプのスプリントがおすすめ
 2-38.オーラルジスキネジア

第3章 摂食行動と脳
 3-1.リンゴを見ているのはどこ?
 3-2.リンゴを見るには-パート1
 3-3.リンゴを見るには-パート2
 3-4.リンゴを見るには-パート3
 3-5.摂食行動の選択からプログラムまで
 3-6.リンゴを口にするまで
 3-7.記憶は咀嚼に必要か?

第4章 ニューロサイエンスの基礎
A 脳機能の特徴
 4-1.言語機能
 4-2.言語機能と利き手
 4-3.知識や経験の影響-パート1
 4-4.知識や経験の影響-パート2
 4-5.可塑性と臨界期
 4-6.クチは特別
 4-7.クチの脳は特別
 4-8.食べて頭をよくする方法
 4-9.脳は窓付きの防護服で守られている-血液脳関門と脳室周囲器官
 4-10.小脳皮質の特徴的な神経回路
 4-11.小脳皮質は学習ロボット
B ニューロンの細胞学的基礎
 4-12.神経系とニューロン
 4-13.中枢神経と末梢神経
 4-14.おいしさを分析する中枢ニューロン-大脳皮質の体部位局在と機能局在
 4-15.咬筋を収縮させる運動ニューロン
 4-16.歯の痛みを伝える感覚ニューロン
 4-17.唾液を分泌させる自律神経ニューロン
 4-18.ニューロンの遺伝子発現
 4-19.ニューロンの形態と機能を支える線維状タンパク質群-細胞骨格
 4-20.咬筋運動ニューロンの情報シグナル伝達-ニューロンの興奮と活動電位の伝播
 4-21.咬筋運動ニューロン細胞膜のイオンの透過-イオンチャンネル
 4-22.咬筋運動ニューロンの情報受け渡し部位-シナプス
 4-23.咬筋運動ニューロンと咬筋との情報伝達シグナル-神経伝達物質とその放出
 4-24.咬筋運動ニューロンの神経伝達物質の受け取り-レセプター
C 軸索輸送
 4-25.咬筋運動ニューロン軸索のアセチルコリン合成酵素の運搬-順行性軸索輸送
 4-26.咬筋運動ニューロン軸索の栄養因子ニューロトロフィンの運搬-逆行性軸索輸送
 4-27.逆行性輸送されたNGFが単純ヘルペスの再発を阻止-軸索輸送と病気との関わり
D 記憶‐記憶保持の基本的メカニズム
 4-28.短期記憶と長期記憶
 4-29.記憶とシナプスの可塑性
 4-30.記憶の電気生理学的現象-テタヌス後増強・長期増強・長期抑圧
 4-31.記憶とタンパク質のリン酸化
E グリア細胞の働き
 4-32.ニューロンの活動を支えるグリア細胞
 4-33.グリア・ニューロン回路網
F 脳の発達・成長および栄養
 4-34.ニューロンの分裂と成長-DNA、コレステロールの増加
 4-35.ニューロンの突起の成熟とシナプスの増加
 4-36.ニューロンのエネルギー代謝
 4-37.胎児期から幼児期の脳の栄養
G ニューロンの死
 4-38.胎児期のニューロンの淘汰-アポトーシスという細胞死
 4-39.アルツハイマー病-βアミロイドがアポトーシスを亢進させる
 4-30.パーキンソン病パーキンソン病-いろいろな因子が黒質ニューロンのアポトーシス系を亢進
 4-41.老化の原因説と脳の老化
H ニューロンの再生医療
 4-32.幹細胞からドーパミン作動性ニューロンへの分化誘導

索 引
著者略歴

絵でわかる 歯科臨床に役立つ脳と神経の話

  • 著者

    天野 仁一朗

  • 出版社

    クインテッセンス出版

  • ページ

    220ページ

  • サイズ

    A5判型

  • ISBN

    978-4874178607

  • 価格

    6,160円(税込)

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