1:まずなぜ歯は酸に溶けるか、歯質アパタイトの化学的性質に基づいて解説します。次いでその性質と関連付けて、F-によるう蝕予防のメカニズムを解説します。F-による効果は、主にプラークに残ったppmレベルの低濃度でも発揮されます。これらを知ることで、耐酸性と再石灰化効果の本質が理解できます。さらに再石灰化の進行には、唾液に含まれるリン·タンパク質の役割を解説します。
2:酸蝕とう蝕における脱灰の違いを解説します。酸蝕のリスク要因の1である飲食物のpHと、歯質の臨界pHとの関係が指摘されていますが、それ以外の要因や唾液による保護作用(酸中和能やペリクル膜など)や再石灰化作用などについても解説します。また酸蝕は歯の摩耗の要因の1つともなっており、摩耗はブラッシング法や歯磨剤の影響とも大きく関係します。それらの複合的関係を考えてみます。
3:歯石の形成(石灰化)は、歯の脱灰現象とは真逆です。歯石できやすさには、色々な要因(特に唾液のpHとリン·タンパク質の存在など)が関わっていますが、歯石形成は薬剤で予防できることもお伝えします。除石は歯周組織の健全性の維持に重要ですが、縁上あるいは縁下歯石は歯周疾患との関連性が認められていますが、その関連性には未解明な点が残されています。できるだけ多くの知見を紹介します。
2:酸蝕とう蝕における脱灰の違いを解説します。酸蝕のリスク要因の1である飲食物のpHと、歯質の臨界pHとの関係が指摘されていますが、それ以外の要因や唾液による保護作用(酸中和能やペリクル膜など)や再石灰化作用などについても解説します。また酸蝕は歯の摩耗の要因の1つともなっており、摩耗はブラッシング法や歯磨剤の影響とも大きく関係します。それらの複合的関係を考えてみます。
3:歯石の形成(石灰化)は、歯の脱灰現象とは真逆です。歯石できやすさには、色々な要因(特に唾液のpHとリン·タンパク質の存在など)が関わっていますが、歯石形成は薬剤で予防できることもお伝えします。除石は歯周組織の健全性の維持に重要ですが、縁上あるいは縁下歯石は歯周疾患との関連性が認められていますが、その関連性には未解明な点が残されています。できるだけ多くの知見を紹介します。