新しい低侵襲なフラップデザインとして、片側型、EPPT、TWA、VISTA、J-shape incision、NIPSA、CTG wall techniqueとその改良型などが開発され、再生療法、イン プラント周囲炎の治療、根面被覆などに用いられるようになった。本書では、「低侵襲型」と「従 来型」のフラップデザインのコンセプトの違い、剥離からみたフラップデザイン、インプラント周囲炎の再生療法とフラップデザイン、最新のフラップデザインについて解説したい。
CONTENTS
FOREWORD ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ii
本書の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ iii
著者略歴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ vii
CHAPTER 1 「低侵襲型」と「従来型」の
フラップデザインのコンセプトの違い ・・・・・・・ 1
大きなフラップ，小さなフラップ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
コンセプト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
４つのコンセプトの違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
術野／減張切開／弁の断端の接触面積／スペースメイキング
歯間部切開とスペースメイキングの２つのパターン ・・・・・・・・・・・ 6
【従来型】骨面からすべての軟組織を含める切開・剥離／【低侵襲型】上皮側
と骨欠損側に軟組織を切り分ける切開・剥離
弁の断端の接触様式の違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
従来型／低侵襲型
代表的な弁の断端の接合様式の３つのパターン ・・・・・・・・・・・・・ 10
弁の断端の内面を重ね合わせる様式（raw to raw）／上皮を切除した歯肉の上
に重ね合わせる様式（スリップ型のジョイント）／弁の断端の直角的な面が正
しく適合する方式（バットジョイント）
「低侵襲型」と「従来型」の組み合わせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
CHAPTER 2 剥離からみたフラップデザイン ・・・・・・・・・・ 25
弁の種類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
弁の種類――全層弁と部分層弁／骨膜ポケット
両側型フラップ（double flap） ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
片側型フラップによる再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
single flap approach（SFA）による再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
頬側のみのsingle flap approach で，遠心に縦切開を行なって三角弁とし
た症例／舌側のみの粘膜骨膜弁によるsingle flap approach
片側型フラップを用いた根面被覆 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
Nelson の根面被覆のデザイン／Tinti らの根面被覆のデザイン／Zucchelli
の根面被覆のデザイン
片側型フラップを用いた根分岐部病変の再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 43
根分岐部病変におけるアタッチメントロスと，その分類／CBCT による３
次元的評価
片側型フラップを選択する条件とは？ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
片側型フラップを用いた根分岐部病変への再生術式の実際 ・・・・・・・・・・・ 54
EMD，骨移植の併用／骨膜ポケットの応用／メンブレンを用いたGTR 法／
CTG を併用した再生療法／CTG により粘膜の厚みの改善を行なった症例
envelope 型かtrapezoidal 型か？ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66
CHAPTER 3 インプラント周囲炎の再生療法とフラップデザイン ・ 69
インプラント周囲炎の罹患率・原因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
インプラント周囲炎の原因
インプラント周囲炎の治療の流れ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73
非外科治療／インプラントの撤去とインプラント再埋入
インプラント周囲炎の治療① 非外科的な原因除去治療 ・・・・・・・・・・ 75
STEP 1／STEP 2／STEP 3
インプラント周囲炎の治療② 切除療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 77
インプラント周囲炎の治療③ 再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 81
原因除去治療／再生療法の選択／インプラント周囲炎に対する再生療法決
定のための検討事項／インプラント周囲炎特有の骨欠損形態の特徴／イン
プラント周囲炎の特徴的な骨欠損の形態の分類／インプラント周囲炎特有
の軟組織の問題／インプラント周囲軟組織に対する配慮と処置／インプラ
ント上部構造が取り外せるか否かの問題と，適応するフラップデザイン／
submerged type のフラップデザイン／骨内欠損なのか，水平欠損を含む混
合型の欠損なのか
術前に適切な処置を行うことでsubmerged type のフラップデザインが可能となる場合 ・ 99
弁のトリミングなどによってsubmerged type の術式が行える場合
non-submerged type のフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・・・・ 109
生理活性物質の使用と骨移植／適切な位置への弁の設置と縫合／必要に応
じた上部構造の様式と形態の修正
CHAPTER 4 最新のフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・ 119
創傷部の安定を求めたM-MIST，single flap approach の混合型フラップ ・・・ 120
縦切開の追加
根尖を超える重度の骨吸収をきたした歯周病罹患歯に三角弁にてアプローチした症例 ・ 120
歯根吸収部へのアプローチのために三角弁を用いた症例（再生療法ではない） ・・・ 123
微小循環とフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125
弁の裂開／血流や灌流／微小循環とフラップデザイン
歯間乳頭を切り離さないフラップの誕生 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 129
whale’s tail technique／pouch-and-tunnel technique
歯間乳頭を切り離さないフラップの台頭 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 130
entire papilla preservation technique（EPPT） ・・・・・・・・・・・・・ 130
EPPT における各切開線とそのバリエーション ・・・・・・・・・・・・・ 132
EPPT の縦切開／EPPT の歯肉溝内切開／EPPT の弁の剥離
EPPT を適応した症例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 133
EPPT の改良型のフラップデザイン① tunnel wall approach（TWA） ・・・・・ 136
TWA の術式
EPPT の改良型のフラップデザイン②
double-sided entire papilla preservation technique ・・・・・・・・・・ 140
頬側・舌側それぞれにEPPT を適応する術式／double-sided（頬舌側）EPPT
を適用した症例／EPPT 適応のまとめ
VISTA technique ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 143
VISTA technique の応用① １本の縦切開によるVISTA technique ・・・・・ 143
VISTA technique の応用② BPP technique の改良型
―― VISTA のコンセプトをインプラント治療に応用 ・・・・・・・・・・・・ 145
buccal bone plate preservation technique（BPP technique）／抜歯即時埋入
インプラントで，正中の縦切開から骨移植を行った症例①②
VISTA technique の応用③ modified-VISTA ・・・・・・・・・・・・・ 148
M-VISTA を応用した症例
VISTA technique の応用④ J-shape incision（J の字切開）
―― VISTA とNIPSA の利点を合わせた切開 ・・・・・・・・・・・・・・ 153
M-VISTA まとめ
non-incised papillae surgical approach（NIPSA） ・・・・・・・・・・・・ 156
NIPSA とMIST の比較
NIPSA の応用① 結合組織移植を併用したNIPSA ・・・・・・・・・・・・ 156
歯肉退縮の抑制／骨縁上付着の増加
NIPSA の応用② 複数の縦切開を加えるOgawa の改良NIPSA ・・・・・・・ 159
EPPT，VISTA，NIPSA の特徴と使い分け ・・・・・・・・・・・・・・・ 164
限局した骨欠損／EPPT の適応例・非適応例／NIPSA とM-VISTA の適応例・
非適応例 ――2～3歯にわたる骨欠損に対応できるNIPSA
結合組織移植を併用した再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 164
インプラント周囲の軟組織移植／歯周組織再生療法と結合組織移植
結合組織移植を併用した再生療法① CTG wall technique ・・・・・・・・・ 169
CTG wall technique／改良型CTG wall technique
結合組織移植を併用した再生療法② 結合組織移植片の採取 ・・・・・・・・ 175
脱上皮する遊離歯肉移植片／口蓋の合併症／嚢胞と上皮の取り残し
AFTERWORD ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 179
索引 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 180
CONTENTS
FOREWORD ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ii
本書の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ iii
著者略歴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ vii
CHAPTER 1 「低侵襲型」と「従来型」の
フラップデザインのコンセプトの違い ・・・・・・・ 1
大きなフラップ，小さなフラップ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
コンセプト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
４つのコンセプトの違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
術野／減張切開／弁の断端の接触面積／スペースメイキング
歯間部切開とスペースメイキングの２つのパターン ・・・・・・・・・・・ 6
【従来型】骨面からすべての軟組織を含める切開・剥離／【低侵襲型】上皮側
と骨欠損側に軟組織を切り分ける切開・剥離
弁の断端の接触様式の違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
従来型／低侵襲型
代表的な弁の断端の接合様式の３つのパターン ・・・・・・・・・・・・・ 10
弁の断端の内面を重ね合わせる様式（raw to raw）／上皮を切除した歯肉の上
に重ね合わせる様式（スリップ型のジョイント）／弁の断端の直角的な面が正
しく適合する方式（バットジョイント）
「低侵襲型」と「従来型」の組み合わせ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
CHAPTER 2 剥離からみたフラップデザイン ・・・・・・・・・・ 25
弁の種類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
弁の種類――全層弁と部分層弁／骨膜ポケット
両側型フラップ（double flap） ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
片側型フラップによる再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
single flap approach（SFA）による再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
頬側のみのsingle flap approach で，遠心に縦切開を行なって三角弁とし
た症例／舌側のみの粘膜骨膜弁によるsingle flap approach
片側型フラップを用いた根面被覆 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
Nelson の根面被覆のデザイン／Tinti らの根面被覆のデザイン／Zucchelli
の根面被覆のデザイン
片側型フラップを用いた根分岐部病変の再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 43
根分岐部病変におけるアタッチメントロスと，その分類／CBCT による３
次元的評価
片側型フラップを選択する条件とは？ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
片側型フラップを用いた根分岐部病変への再生術式の実際 ・・・・・・・・・・・ 54
EMD，骨移植の併用／骨膜ポケットの応用／メンブレンを用いたGTR 法／
CTG を併用した再生療法／CTG により粘膜の厚みの改善を行なった症例
envelope 型かtrapezoidal 型か？ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66
CHAPTER 3 インプラント周囲炎の再生療法とフラップデザイン ・ 69
インプラント周囲炎の罹患率・原因 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
インプラント周囲炎の原因
インプラント周囲炎の治療の流れ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 73
非外科治療／インプラントの撤去とインプラント再埋入
インプラント周囲炎の治療① 非外科的な原因除去治療 ・・・・・・・・・・ 75
STEP 1／STEP 2／STEP 3
インプラント周囲炎の治療② 切除療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 77
インプラント周囲炎の治療③ 再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 81
原因除去治療／再生療法の選択／インプラント周囲炎に対する再生療法決
定のための検討事項／インプラント周囲炎特有の骨欠損形態の特徴／イン
プラント周囲炎の特徴的な骨欠損の形態の分類／インプラント周囲炎特有
の軟組織の問題／インプラント周囲軟組織に対する配慮と処置／インプラ
ント上部構造が取り外せるか否かの問題と，適応するフラップデザイン／
submerged type のフラップデザイン／骨内欠損なのか，水平欠損を含む混
合型の欠損なのか
術前に適切な処置を行うことでsubmerged type のフラップデザインが可能となる場合 ・ 99
弁のトリミングなどによってsubmerged type の術式が行える場合
non-submerged type のフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・・・・ 109
生理活性物質の使用と骨移植／適切な位置への弁の設置と縫合／必要に応
じた上部構造の様式と形態の修正
CHAPTER 4 最新のフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・ 119
創傷部の安定を求めたM-MIST，single flap approach の混合型フラップ ・・・ 120
縦切開の追加
根尖を超える重度の骨吸収をきたした歯周病罹患歯に三角弁にてアプローチした症例 ・ 120
歯根吸収部へのアプローチのために三角弁を用いた症例（再生療法ではない） ・・・ 123
微小循環とフラップデザイン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125
弁の裂開／血流や灌流／微小循環とフラップデザイン
歯間乳頭を切り離さないフラップの誕生 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 129
whale’s tail technique／pouch-and-tunnel technique
歯間乳頭を切り離さないフラップの台頭 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 130
entire papilla preservation technique（EPPT） ・・・・・・・・・・・・・ 130
EPPT における各切開線とそのバリエーション ・・・・・・・・・・・・・ 132
EPPT の縦切開／EPPT の歯肉溝内切開／EPPT の弁の剥離
EPPT を適応した症例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 133
EPPT の改良型のフラップデザイン① tunnel wall approach（TWA） ・・・・・ 136
TWA の術式
EPPT の改良型のフラップデザイン②
double-sided entire papilla preservation technique ・・・・・・・・・・ 140
頬側・舌側それぞれにEPPT を適応する術式／double-sided（頬舌側）EPPT
を適用した症例／EPPT 適応のまとめ
VISTA technique ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 143
VISTA technique の応用① １本の縦切開によるVISTA technique ・・・・・ 143
VISTA technique の応用② BPP technique の改良型
―― VISTA のコンセプトをインプラント治療に応用 ・・・・・・・・・・・・ 145
buccal bone plate preservation technique（BPP technique）／抜歯即時埋入
インプラントで，正中の縦切開から骨移植を行った症例①②
VISTA technique の応用③ modified-VISTA ・・・・・・・・・・・・・ 148
M-VISTA を応用した症例
VISTA technique の応用④ J-shape incision（J の字切開）
―― VISTA とNIPSA の利点を合わせた切開 ・・・・・・・・・・・・・・ 153
M-VISTA まとめ
non-incised papillae surgical approach（NIPSA） ・・・・・・・・・・・・ 156
NIPSA とMIST の比較
NIPSA の応用① 結合組織移植を併用したNIPSA ・・・・・・・・・・・・ 156
歯肉退縮の抑制／骨縁上付着の増加
NIPSA の応用② 複数の縦切開を加えるOgawa の改良NIPSA ・・・・・・・ 159
EPPT，VISTA，NIPSA の特徴と使い分け ・・・・・・・・・・・・・・・ 164
限局した骨欠損／EPPT の適応例・非適応例／NIPSA とM-VISTA の適応例・
非適応例 ――2～3歯にわたる骨欠損に対応できるNIPSA
結合組織移植を併用した再生療法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 164
インプラント周囲の軟組織移植／歯周組織再生療法と結合組織移植
結合組織移植を併用した再生療法① CTG wall technique ・・・・・・・・・ 169
CTG wall technique／改良型CTG wall technique
結合組織移植を併用した再生療法② 結合組織移植片の採取 ・・・・・・・・ 175
脱上皮する遊離歯肉移植片／口蓋の合併症／嚢胞と上皮の取り残し
AFTERWORD ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 179
索引 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 180
フラップデザイン アドバンス編
最新のフラップデザインのコンセプトと術式
-
著者
水上 哲也
-
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
192ページ
-
サイズ
A4判変
-
ISBN
978-4781211190
-
価格
14,300円(税込)
