ガミースマイルの治療において、診断はとくに重要である。多方面からの分析によってガミースマイルを引き起こしている要因を診断し、それに応じた治療法を選択する必要がある。本書では、ガミースマイルの11の要因を紐解き、その診断方法から治療法までを解説している。包括的な診断に必要な項目を網羅した診断用フローチャートは必見。症例は、さまざまな要因をもつ11症例を収載。症例ごとの見るべきポイントや治療法の選択、治療の流れなど、臨床的な要点を詳く解説している。
CONTENTS
第1章 ガミースマイル総論 9
1.ガミースマイルとは 10
2.ガミースマイルはどのように治療されるべきか? 10
3.ガミースマイルの種類と要因 11
1)ガミースマイルの種類 11
2)さまざまなガミースマイルの要因 11
4.ガミースマイルの分類と系統図 18
5.診断のためのフローチャート(トリートメントマップ) 19
1st check/Lip(口唇の診査) 22
①上唇の厚みの診査 22
②上唇の挙上量の診査 22
2nd check/Teeth(歯と歯周組織の状態の診査) 23
①歯の縦横比の診査 23
②咬耗の有無の診査 23
③歯肉の腫脹の診査 23
④ポケット診査 23
⑤歯槽骨縁とセメント-エナメル境の診査 25
3rd check/Smile(スマイル時の歯肉の露出の診査) 25
①前歯部のみの歯肉露出 25
②前歯部と臼歯部の歯肉露出 25
③前歯部の一部のみが歯肉露出 26
6.“美しいスマイル”とは何か? 27
1)審美的であるということと機能 27
2)“美しいスマイル”に関する軟組織と硬組織の状態についての指標 28
3)“美しいスマイル”に関する歯列の垂直的位置についての指標 30
知っておきたい基礎知識1:矯正歯科
CDS 分析 31
第2章 軟組織におけるガミースマイルの要因と治療法 33
1.口唇による要因と治療法 34
1)上唇の過挙上(hypermobile lip, hypermobility) 34
1 )− 1 診断方法 34
1 )− 2 治療方法 34
1 )− 2 −a 口唇移動術(lip repositioning) 34
1 )− 2 −b ボツリヌス療法(botulinum toxin injection) 37
2)薄い上唇(short upper lip) 39
2 )− 1 診断方法 39
2 )− 2 治療方法 39
2 )− 2 −a ヒアルロン酸注入 39
2 )− 2 −b Le Fort I 型骨切り術後の縫合 40
2.歯肉による要因と治療法 40
1)炎症性の増殖(肥厚) 41
1 )− 1 診断方法 41
1 )− 2 治療方法 41
炎症物質の除去 41
2)薬物による増殖 42
2 )− 1 診断方法 42
2 )− 2 治療方法 42
3)遺伝的な疾患・全身的な状態による増殖 43
3 )− 1 診断方法 43
3 )− 2 治療方法 43
歯肉切除 43
第3章 硬組織におけるガミースマイルの要因と治療法1 45
1.骨における要因と治療法 46
1)上顎骨の垂直成分の増加(下降/vertical excess) 46
1 )− 1 診断方法 46
1 )− 2 治療方法 46
1 )− 2 −a 顎矯正外科手術による上顎骨の圧下 48
1 )− 2 −b 歯科矯正用アンカースクリューによる上顎歯列の圧下 49
直接的圧下法と間接的圧下法 49
2)上顎骨の水平成分の増加(前突/horizontal excess) 51
2 )− 1 診断方法 52
2 )− 2 治療方法 52
知っておきたい基礎知識2:口腔外科
①Le Fort Ⅰ型骨切り術 55
②馬蹄形骨切り術 56
③歯槽骨切り術 57
第4章 硬組織におけるガミースマイルの要因と治療法2 59
1.歯における要因と治療法 60
1)上顎前歯の過萌出 60
1 )− 1 診断方法 60
1 )− 2 治療方法 61
1 )− 2 −a 矯正歯科治療による上顎前歯の圧下 62
1 )− 2 −b 顎矯正外科手術による上顎前歯部の部分的な圧下 62
2)上顎前歯の叢生 64
2 )− 1 診断方法 64
2 )− 2 治療方法 65
3)上顎前歯の萌出不全 66
3 )− 1 診断方法 70
3 )− 2 治療方法 70
3 )− 2 −a Type1 subgroupA(Type1A)の治療方法 70
3 )− 2 −b Type1 subgroupB(Type1B)の治療方法 70
3 )− 2 −c Type2 subgroupA(Type2A)の治療方法 70
3 )− 2 −d Type2 subgroupB(Type2B)の治療方法 72
4)短い歯冠長 72
4 )− 1 診断方法 72
4 )− 2 治療方法 73
5)上顎前歯の咬耗による対処性の挺出 74
5 )− 1 診断方法 74
5 )− 2 治療方法 74
5 )− 2 −a 上顎前歯の圧下後の補綴処置 75
5 )− 2 −b 歯冠長延長術後の補綴処置 75
知っておきたい基礎知識3:矯正歯科
アングル分類 77
知っておきたい基礎知識4:基礎歯学
歯の能動的萌出と受動的萌出 77
第5章 症例にみるガミースマイルの診断と治療 79
1 歯周的アプローチ
症例1 受動的萌出不全によるガミースマイルの改善:歯肉切除 80
症例2 動的萌出不全によるガミースマイルの改善:骨削除を含む歯肉切除 86
(症例提供:山㟢 治氏)
2 外科的アプローチ
症例3 上唇の過挙上によるガミースマイルの改善:口唇移動術 92
(症例提供:飯倉拓也氏,堀内康志氏,松田 哲氏)
3 投薬的アプローチ
症例4 上唇の過挙上によるガミースマイルの改善:ボツリヌス療法 100
(症例提供:古畑 梓氏)
4 矯正的アプローチ
症例5 上顎前歯の過萌出によるガミースマイルの改善:上顎前歯の圧下 106
症例6 上顎骨の垂直方向の増加(下降)によるガミースマイルの改善:上顎歯列全体の圧下 117
症例7 上顎骨の垂直方向の増加(下降)+水平方向の増加(前突)によるガミースマイルの改善:上顎前突改善後の上顎歯列の圧下 131
5 歯周的補綴的アプローチ
症例8 能動的萌出不全によるガミースマイルの改善:クラウンレングスニング後の補綴処置 141
(症例提供:土屋賢司氏)
6 矯正的歯周的アプローチ
症例9 上顎骨の垂直的成分の増加(下降)と萌出不全によるガミースマイルの改善:上顎歯列の圧下と歯肉切除術 148
7 矯正的補綴的アプローチ
症例10 咬耗による対処性の挺出によるガミースマイルの改善:上顎前歯圧下後の補綴処置 160
8 矯正的外科的アプローチ
症例11 上顎骨の垂直方向の増加(下降)によるガミースマイルの改善:Le Fort Ⅰ型による上顎歯列の圧下,SSRO による下顎セットバック 171
CONTENTS
第1章 ガミースマイル総論 9
1.ガミースマイルとは 10
2.ガミースマイルはどのように治療されるべきか? 10
3.ガミースマイルの種類と要因 11
1)ガミースマイルの種類 11
2)さまざまなガミースマイルの要因 11
4.ガミースマイルの分類と系統図 18
5.診断のためのフローチャート(トリートメントマップ) 19
1st check/Lip(口唇の診査) 22
①上唇の厚みの診査 22
②上唇の挙上量の診査 22
2nd check/Teeth(歯と歯周組織の状態の診査) 23
①歯の縦横比の診査 23
②咬耗の有無の診査 23
③歯肉の腫脹の診査 23
④ポケット診査 23
⑤歯槽骨縁とセメント-エナメル境の診査 25
3rd check/Smile(スマイル時の歯肉の露出の診査) 25
①前歯部のみの歯肉露出 25
②前歯部と臼歯部の歯肉露出 25
③前歯部の一部のみが歯肉露出 26
6.“美しいスマイル”とは何か? 27
1)審美的であるということと機能 27
2)“美しいスマイル”に関する軟組織と硬組織の状態についての指標 28
3)“美しいスマイル”に関する歯列の垂直的位置についての指標 30
知っておきたい基礎知識1:矯正歯科
CDS 分析 31
第2章 軟組織におけるガミースマイルの要因と治療法 33
1.口唇による要因と治療法 34
1)上唇の過挙上(hypermobile lip, hypermobility) 34
1 )− 1 診断方法 34
1 )− 2 治療方法 34
1 )− 2 −a 口唇移動術(lip repositioning) 34
1 )− 2 −b ボツリヌス療法(botulinum toxin injection) 37
2)薄い上唇(short upper lip) 39
2 )− 1 診断方法 39
2 )− 2 治療方法 39
2 )− 2 −a ヒアルロン酸注入 39
2 )− 2 −b Le Fort I 型骨切り術後の縫合 40
2.歯肉による要因と治療法 40
1)炎症性の増殖(肥厚) 41
1 )− 1 診断方法 41
1 )− 2 治療方法 41
炎症物質の除去 41
2)薬物による増殖 42
2 )− 1 診断方法 42
2 )− 2 治療方法 42
3)遺伝的な疾患・全身的な状態による増殖 43
3 )− 1 診断方法 43
3 )− 2 治療方法 43
歯肉切除 43
第3章 硬組織におけるガミースマイルの要因と治療法1 45
1.骨における要因と治療法 46
1)上顎骨の垂直成分の増加(下降/vertical excess) 46
1 )− 1 診断方法 46
1 )− 2 治療方法 46
1 )− 2 −a 顎矯正外科手術による上顎骨の圧下 48
1 )− 2 −b 歯科矯正用アンカースクリューによる上顎歯列の圧下 49
直接的圧下法と間接的圧下法 49
2)上顎骨の水平成分の増加(前突/horizontal excess) 51
2 )− 1 診断方法 52
2 )− 2 治療方法 52
知っておきたい基礎知識2:口腔外科
①Le Fort Ⅰ型骨切り術 55
②馬蹄形骨切り術 56
③歯槽骨切り術 57
第4章 硬組織におけるガミースマイルの要因と治療法2 59
1.歯における要因と治療法 60
1)上顎前歯の過萌出 60
1 )− 1 診断方法 60
1 )− 2 治療方法 61
1 )− 2 −a 矯正歯科治療による上顎前歯の圧下 62
1 )− 2 −b 顎矯正外科手術による上顎前歯部の部分的な圧下 62
2)上顎前歯の叢生 64
2 )− 1 診断方法 64
2 )− 2 治療方法 65
3)上顎前歯の萌出不全 66
3 )− 1 診断方法 70
3 )− 2 治療方法 70
3 )− 2 −a Type1 subgroupA(Type1A)の治療方法 70
3 )− 2 −b Type1 subgroupB(Type1B)の治療方法 70
3 )− 2 −c Type2 subgroupA(Type2A)の治療方法 70
3 )− 2 −d Type2 subgroupB(Type2B)の治療方法 72
4)短い歯冠長 72
4 )− 1 診断方法 72
4 )− 2 治療方法 73
5)上顎前歯の咬耗による対処性の挺出 74
5 )− 1 診断方法 74
5 )− 2 治療方法 74
5 )− 2 −a 上顎前歯の圧下後の補綴処置 75
5 )− 2 −b 歯冠長延長術後の補綴処置 75
知っておきたい基礎知識3:矯正歯科
アングル分類 77
知っておきたい基礎知識4:基礎歯学
歯の能動的萌出と受動的萌出 77
第5章 症例にみるガミースマイルの診断と治療 79
1 歯周的アプローチ
症例1 受動的萌出不全によるガミースマイルの改善:歯肉切除 80
症例2 動的萌出不全によるガミースマイルの改善:骨削除を含む歯肉切除 86
(症例提供:山㟢 治氏)
2 外科的アプローチ
症例3 上唇の過挙上によるガミースマイルの改善:口唇移動術 92
(症例提供:飯倉拓也氏,堀内康志氏,松田 哲氏)
3 投薬的アプローチ
症例4 上唇の過挙上によるガミースマイルの改善:ボツリヌス療法 100
(症例提供:古畑 梓氏)
4 矯正的アプローチ
症例5 上顎前歯の過萌出によるガミースマイルの改善:上顎前歯の圧下 106
症例6 上顎骨の垂直方向の増加(下降)によるガミースマイルの改善:上顎歯列全体の圧下 117
症例7 上顎骨の垂直方向の増加(下降)+水平方向の増加(前突)によるガミースマイルの改善:上顎前突改善後の上顎歯列の圧下 131
5 歯周的補綴的アプローチ
症例8 能動的萌出不全によるガミースマイルの改善:クラウンレングスニング後の補綴処置 141
(症例提供:土屋賢司氏)
6 矯正的歯周的アプローチ
症例9 上顎骨の垂直的成分の増加(下降)と萌出不全によるガミースマイルの改善:上顎歯列の圧下と歯肉切除術 148
7 矯正的補綴的アプローチ
症例10 咬耗による対処性の挺出によるガミースマイルの改善:上顎前歯圧下後の補綴処置 160
8 矯正的外科的アプローチ
症例11 上顎骨の垂直方向の増加(下降)によるガミースマイルの改善:Le Fort Ⅰ型による上顎歯列の圧下,SSRO による下顎セットバック 171
ガミースマイル
11の要因 成功に導くトリートメントマップ
-
著者
伝法 昌広
-
出版社
クインテッセンス出版
-
ページ
184ページ
-
サイズ
A4判
-
ISBN
978-4781210469
-
価格
15,400円(税込)