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・厚生労働省が公表したマイナ保険証の利用状況から、歯科診療所の利用率が施設類型別で最も低いことが明らかに! ・歯科診療所のマイナ保険証利用率は地域でどれほど差がある? |
はじめに
厚生労働省は12月18日、マイナ保険証の利用促進状況について、最新の利用実績データを公表した1)。
本資料では、オンライン資格確認システムを通じたマイナ保険証の利用率について、施設類型別および都道府県別に整理されており、医療DXの進捗状況を把握するための基礎資料となっている。
診療報酬上も、医療DX推進体制整備加算の評価指標としてマイナ保険証の利用実績が用いられていることから、歯科診療所にとっても無関係ではない内容である。
本記事では、この資料のうち、歯科診療所に関わるポイントを中心に整理する。
施設類型別にみたマイナ保険証利用率の状況
施設類型別にマイナ保険証の利用率を見ると、病院や医科診療所、薬局、歯科診療所の中で、歯科診療所の利用率がもっとも低い水準にあることが示されている。
全体として利用率は月次で上昇傾向にあるものの、歯科診療所は医科診療所や薬局と比較して伸びが緩やかであり、差が依然として存在している。

施設類型別マイナ保険証利用率の推移(画像は出典1より引用)
歯科診療所におけるマイナ保険証利用率の地域差
歯科診療所に限定して都道府県別に利用率を見ると、地域によって大きな差があることがわかる。
利用率が50%を超える県がある一方で、30%台から40%台にとどまる地域も存在しており、都市部と地方部で傾向が異なる様子も見られる。
この地域差は、人口構成や高齢化率、自治体による周知状況、医療DXへの取り組み状況など、複数の要因が重なって生じている可能性がある。

歯科診療所の都道府県別マイナ保険証利用率(画像は出典1を参考に編集部作成)
マイナ保険証利用実績と診療報酬評価との関係
資料では、マイナ保険証の利用実績が医療DX推進体制整備加算の評価に用いられていることが明記されている。
オンライン資格確認の体制を整備しているだけでなく、実際にマイナ保険証が利用されているかどうかが評価の前提となっており、歯科診療所においても無視できない要素となっている。
現時点で歯科診療所の利用率が低い状況は、今後の診療報酬評価の議論に影響を及ぼす可能性がある。
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マイナ保険証の利用状況は、単なる事務手続きの問題ではなく、医療DXの進捗や診療報酬評価とも関係する重要な指標である。
歯科診療所においても、自院の状況を地域データと照らし合わせながら、今後の対応を検討する材料として活用していただきたい。


