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・「歯周治療を基礎から徹底的に学びたい」と考える歯科医師から高い評価を得ている船越歯周病学研修会では、どんな講義が受けられる? ・実際に受講した歯科医師の先生2名が語った、歯周治療に自信をもてるようになった理由とは? |
執筆者:WHITE CROSS編集部
はじめに
「歯周治療を基礎から徹底的に学びたい」と考える歯科医師から高い評価を得ているのが、今年で開催45周年となる船越歯周病学研修会。
船越歯周病学研修会の講師を務めるのは、これまで述べ5,000人の歯科医師を指導し、日本の歯周治療を牽引する船越栄次先生。ベーシックコース/マスターコース/インプラントアドバンスコースの3つのコースを用意し、歯周治療の過去・現在・未来を深く掘り下げ、エビデンスに基づいた治療方法を体系的に学ぶことができる。
今回、実際に3つのコースを受講した七條正清先生(以下、七條)と、歯科医師2年目の今年にベーシックコースを受講した豊田唯衣先生(以下、豊田)に、参加のきっかけから学び、臨床の変化まで率直に受講の感想を伺った。

当時診療で抱えていた課題を払拭するために参加を決意
ーー参加前に歯周治療について診療でどんな課題や悩みがありましたか?
七條:大学卒業後は、インプラントをメインとした歯科医院に勤務したこともあり、歯周病についてきちんと教わった経験がありませんでした。
普段の臨床でもっとも多く接する疾患であるにも関わらず、知識は大学で学んだことや雑誌を読んだ程度で、歯科衛生士に正しい指導をするにも、まず自分が深く理解していなければならないという課題を感じていました。正直なところ、歯周治療には苦手意識がありました。
豊田:研修医を終えて歯科医師2年目になりますが、当初は歯周治療に対して「歯科衛生士さんが主体となって進めるもの」という認識が強くありました。
私の勤務する歯科医院は、インプラント治療に力を入れていることもあり、まずは補綴物を早く完成させて患者さんのお口に入れることがゴールだと考えて治療を進めていたところがありました。特に大阪の患者さんは「早くしてよ」とおっしゃる方も多く(笑)、そのスピード感に応えようとしていた部分もあったと思います。
ーー研修会を知ったきっかけは何ですか?参加を決めた理由や動機はありましたか?
七條:船越歯周病学研修会を選んだ決め手は、毎回の講義でライブオペの見学があることでした。講義で学んだ内容を、その場で船越先生自身が実践してくれることは、非常に貴重な機会だと感じました。日本中を探しても、毎回ライブオペが見られるコースは中々ないと思います。
豊田:同じ法人に勤めている先生から、「ペリオを学ぶなら船越先生のところが良いよ」と紹介していただいたのが最初のきっかけです。ただ、大阪から九州へ行くことはあまり考えていませんでした。
そんなとき、シンガポールで開催されたインプラントの国際学会で、偶然にも船越先生にお会いする機会があったんです。そのときのお人柄に非常に惹かれて、最終的には「この先生から学びたい」という気持ちが決め手になりました。講義内容を詳しく知っていたわけではなく、船越先生のお人柄に魅力を感じて参加を決めました。
印象に残ったライブオペの講義
ーー実際に研修会に参加してみてどうでしたか?
七條:期待以上でした。講義はスケーリングやレントゲンの撮り方、歯周組織検査といった基礎の基礎から徹底的に教えてくれます。
それでいて、講義内容は決して古くなく、常に最新のエビデンスに基づいた情報にアップデートされているのが本当に素晴らしいと感じました。教科書的な知識だけでなく、臨床に即した「生きた情報」を学べるのが大きな魅力です。
また、私は3つのコースをすべて受講したのですが、教科書がコースごとに用意されていて、医院に持ち帰って何度も復習できるのも非常に助かりました。
豊田:正直、とても驚きました。一般的なセミナーのように、まずは診査・診断から入るのだろうと想像していたのですが、まったく違いました。研修会は、歯周病の成り立ちや歴史、細菌学といった、臨床のテクニックではなく、もっと根本的な「基礎」の部分から始まったんです。
この基礎的な知識が、後の臨床で非常に役立つことになりました。患者さんにご説明する際も、ただ手技の話をするのではなく、病気の成り立ちからお話しすると、多くの方が深く納得してくださることを実感しました。

講義を行う船越栄次先生画像は船越歯周病学研修会のホームページより引用)
ーー特に印象に残った研修会の内容はありますか?
七條:やはり、毎回行われる船越先生によるライブオペです。模型や動画だけでは決してわからない、実際の患者さんへの対応や手術の手技を目の前で見ることができます。
特に心に刺さったのは、船越先生の「一切手を抜かない、いつでも本気」という姿勢です。一つひとつの手技が非常に丁寧で、雑なところがまったくない。そのこだわりの治療を間近でみられたことは、自分の臨床スタイルを見直す大きなきっかけになりました。ライブオペ中の患者さんとの会話も学ぶことができるので、コミュニケーションの取り方も含めて、すべてが勉強になりました。
これほど長期にわたる症例を見せていただけるセミナーは、他にはなかなかないと思います。長期的な予後を目の当たりにすることで、歯周病がいかに歯科治療の根幹をなすものか、その大切さを痛感しました。
豊田:毎回行われるライブオペは、素晴らしい内容でした。ですが、それ以上に印象に残っているのは、船越先生ご自身が手がけられた10年、20年という長期経過症例を数多く見せていただけたことです。

毎回の講義でライブオペを行う船越栄次先生画像は船越歯周病学研修会のホームページより引用)
ーー研修会の同期や講師の雰囲気はどうでしたか?
七條:非常に和やかで、質問しやすい雰囲気でした。船越先生自ら受講生一人ひとりに声をかけてくださるので、疑問点をすぐに解消できます。また、勤務医の先生方もいらっしゃるのですが、親身に指導してくださいます。
受講生同士もすぐに仲良くなり、お互いの臨床での悩みや情報を交換するようになりました。他の先生方と切磋琢磨しながら学べる環境は、とても刺激になりましたね。
豊田:歯科医師歴が2年と最年少ということで、研修についていけるかすごく不安でした。ですが、実際はとてもアットホームな雰囲気で、すごく居心地が良かったです。参加者の先生方は、私のような若手から経験豊富なベテランの先生までさまざまでしたが、皆さんとても親切でした。
特に船越先生は、大阪から一人で来ている私をいつも気にかけてくださり、「大丈夫?」「ついてきてる?」と毎回のように声をかけてくださいました。そのお心遣いのおかげで、安心して学ぶことができました。

懇親会の様子(画像は船越歯周病学研修会のホームページより引用)
受講後は、歯周治療に自信をもてるようになった
ーー臨床現場でどのように役立っていますか?
七條:研修会で得た知識と経験は、すべての臨床場面で役立っています。特に、歯科衛生士への指示が的確に出せるようになったのは大きな変化です。自分が歯周治療の軸をしっかりもてたことで、スタッフとの連携がスムーズになり、「先生、この場合はどうしたらいいですか?」と相談されることも増えました。医院全体の治療レベルが向上したと実感しています。
私自身、研修会の内容が非常に良かったので、自分の医院の歯科衛生士や勤務医、さらには同じ歯科医師の妻にも受講を勧めました。
豊田:もっとも大きく変わったのは、治療の「ゴール設定」です。以前は「補綴物を入れること」がゴールでしたが、今は「歯周治療をしっかりと行い、長期的に安定した口腔内環境を作り上げること」が治療のゴールになりました。
インプラント治療においても、まずは歯周治療の重要性をお話しした上でコンサルテーションを進めるようになり、治療のプロセス全体をじっくり考えられるようになりました。「すべての治療のベースにはペリオがある」ということを再認識できたのは、非常に大きな収穫です。
ーー患者対応や診療スタイルで変わったことは?
七條:変わったのは、自信をもって患者さんに治療方針を説明できるようになったことです。学んだ知識と、ライブオペで見た数々の症例が裏付けとなり、迷いなく治療を進められるようになりました。
また、船越先生から「徹底的に歯石を取りなさい」と教わったことを実践し、時間をかけて丁寧な初期治療を行うようになりました。その結果、明らかに治療効果が向上し、受講前と後では結果がまったく違います。
豊田:特に患者さんとの会話の時間が格段に長くなりました。歯周病の基礎的な部分から丁寧にご説明することで、患者さんの治療への納得度も高まったと感じています。
また、これまでは歯科衛生士さんにお任せすることが多かったSRPなども、研修会で学んだことで自分でも「やってみたい」と思うようになり、歯科衛生士さんに教わりながら実践しています。私から患者さんに、積極的にペリオの治療提案ができるようになったのは、大きな自信に繋がっています。

豊田先生が自院で診療を行う様子
ーー受講して得られた一番大きな成果は何ですか?
七條:学んだことを、迷わず患者さんに提供できるようになったことです。以前はどこか手探りだった歯周治療に、確固たる診断基準と治療のゴールをもてるようになりました。これが、日々の臨床における大きな成果であり、精神的な支えにもなっています。
豊田:歯科に対する意識そのものが、根本から変わったことです。自分の診療スタイルが固まる前の、キャリアの早い段階でこの研修会に参加できたことは、本当に幸運だったと感じています。何もないまっさらな状態で、歯科治療の土台となる歯周病の基礎を学べたことに、心から感謝しています。
もし自分の診療スタイルができあがってから受講していたら、ここまで素直に吸収し、変化することはむずかしかったかもしれません。2年目のこのタイミングで学べたことは、私の歯科医師人生にとって非常に大きな財産になりました。

七條先生が研修会後自院でオペを行う様子
これから受講する歯科医師の先生方にメッセージ!
七條:迷っているんだったら、絶対に受けた方が良いです。本当に、心からそう思います。一人の先生が一貫して教え、毎回ライブオペがあるコースは他にありません。歯周治療に関する悩みがなくなり、相談できる仲間も見つかります。本気で歯周病を学びたい、臨床で悩んでいるという先生にこそ、強くおすすめします。
豊田:歯周病にあまり興味がなかった先生や、若手の先生にはぜひ受けてほしいです!歯科医師の経験が浅いほど、ここで学ぶ基礎がその後の臨床の大きな指針になると思います。歯科医師としての確固たる軸を築きたいと願うすべての先生に、船越歯周病学研修会は新たな道を示してくれるはずです。
歯周治療を徹底的に学ぶ!“船越歯周病学研修会”お申し込みはこちら
船越歯周病学研修会は、日本の歯周治療を牽引する船越栄次先生が、歯周病の歴史と深い知見を紐解きながら、歯周治療の真髄を伝授する。さらに、座学だけでなく毎回のライブオペで、実践的なスキルも徹底的に指導する。
歯科医師としての確固たる軸を築きたいと願うすべての先生に、船越歯周病学研修会は新たな道を示してくれるだろう。
船越歯周病学研修会のお申し込み受付中のコースはこちら
現在、船越歯周病学研修会では、ベーシックコース/マスターコース/インプラントアドバンスコースの3つのコースで受講者を募集中!興味のある先生は、ホームページで情報をチェックしていただきたい。



