・口腔機能発達不全症の治療法「MFT(口腔筋機能療法)」における診療報酬加算の取りこぼさない事例とは? ・前年比4,000万円の増益に?デジタル診療ノートの活用方法についてこはな歯科院長の田中祐介先生にインタビュー! |
はじめに
日々の診療で、このようなお悩みはありませんか?このようなお悩みを、デジタル診療ノートを活用し、成果をあげている医院が数多くあります。
デジタル診療ノートのアプリDental eNoteは、いま先生方がお使いの紙にまつわるものすべてをデジタル化し、効率良く診療を行う救世主となります。
この記事では、Dental eNoteの特長機能を活用し、仕組み化による自費に頼らない収益増を実現した、歯科医院での活用事例と導入効果をご紹介します。
時代に合わせてペーパーレス化したいと考えている先生は必見です!
歯科医院での活用事例!こはな歯科の場合
こはな歯科は、三重県津市の総合歯科クリニック。2019年に開業して以来、子どもから高齢者まで幅広い層の患者に歯科医療を提供してきました。現在、田中祐介先生(以下、田中先生)の他に、助手・受付・FT/TCが3名、衛生士6名、パートの助手/衛生士各1名の、合計12名のスタッフ・5台のチェアを有しています。
こはな歯科では、口腔機能発達不全症の治療法「MFT(口腔筋機能療法)」に動画を活用し、診療報酬加算の取りこぼしを防ぐテンプレートを整備するなどして、ドクターを介さずスタッフだけで大きな収益を生み出す仕組みを実現しました。
その結果、前年比4,000万円の増益に繋がりました。今回はそんな総合歯科クリニックのこはな歯科が実践したDental eNoteの活用方法について、院長の田中先生にお話を伺います。
自分はノータッチでスタッフが利益を上げられる仕組み作りを
「歯並びは結果だ。何らかの原因があり、口腔機能発達不全症の療法であるMFT(Oral Myofunctional Therapy=口腔筋機能療法)により改善されるケースはたくさんある。ワイヤーなどを使った痛みを伴う治療が必要になる前に、小さなころに自分自身の力を最大限に利用する優しい治療に力を入れたい」という田中院長は、「口腔機能発達不全症に取り組むには、カルテ入力の際にチェック項目を毎回ドクターがチェックするのに時間がかかり、紙での運用は大変だと認識していた」といいます。
しかし、2018年、口腔機能発達不全症が保険適用になったことに伴い、口腔機能発達不全症の管理が算定されることになったことを受け、「デジタル化には初期投資を伴うが、それで加算を取りこぼさないシステムができれば、自分はノータッチでスタッフが利益を上げられる仕組みを作ることができる。Dental eNoteは利益に繋げられる仕組みの中に入ってくれそうだ」と考え、導入を決めました。
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Dental eNoteを活用した口腔機能発達不全症の加算を取りこぼさない仕組みとは?
準備期間は4ヶ月・収益に繋がるシステムづくりが自分の役割
受講したセミナーで「Dental eNoteの導入活用まで4ヶ月」と聞いた田中院長は、準備期間を4ヶ月と想定。この間にスタッフ自身で口腔機能発達不全症を抽出しMFTに繋げることができるものにするために、徹底的に「スタッフに何をしてもらうか」を考え、「何歳の子が来院したら何をするか」がわかるフォーマットを作り、それに従って動けば良いテンプレートを作成しました。
「口腔機能発達不全症は、MFTトレーニングが大切だ。医師だけが理解していれば良いというわけではなく、助手スタッフも理解を深めなければMFTの実践はむずかしい。理解の進んだスタッフが主体となるトレーニングはスタッフのやりがいに繋がり、患者との良好な関係の構築にも繋がる。そしてそれはその後の自費診療などにも繋がっていく。算定に繋がるものをデジタル・フォーマット化して、収益に繋がるシステムを作ることが自分の役割。慣れてもらうための間のこの期間に、とにかくあらゆる資料をデジタル化、フォーマットを作成した」といいます。
治療に写真や動画を積極的に活用
「歯並びが悪くなっているのは、原因があっての結果」田中院長は繰り返します。言葉であれこれ説明するよりも、動画はまさしく「百聞は一見に如かず」です。
「小児の予防矯正は、ワイヤーなどによる矯正の前に唇や舌の動かし方の問題が残っていると歯並びに影響が出る。Dental eNoteは、動画との親和性が高く、トレーニングに活用しやすい。例えば呼吸の仕方も影響するということが、動画だとより伝わるし、歯周病の人の位相差顕微鏡による歯周病細菌検査の画像などもすぐ見せられるように、動画を登録したテンプレートをあらかじめ多数用意しており、Dental eNoteを使ってMFT治療をスムーズに進められるようになってきた。患者自身の動画をノートに貼り付けておき、前回と今回の記録を比べたり、特徴を活かした治療ができるようになってきた」といいます。
利益に繋げられるような仕組みの中に入ってくれそうだから導入した
ーー棚の問題や出し入れ、紛失といった点の解決策として、サブカルテ(診療ノート*)の紙をなくす意味はもちろんあるけれども、初期投資もかかるし、それを紙からデジタルに変えて売り上げが上がるか?といえば、スタッフの時間短縮にはなるが生産性はない」と言う田中院長が、デジタル化に踏み切った決め手は何だったのでしょうか。
MetaMoJiでは、患者情報や治療計画、治療内容を記録する媒体を「診療ノート」と表記しています。歯科医院では「サブカルテ」と呼ばれることが多いものですが「電子カルテ」と混同してしまうことに配慮し、表記を見直しました。
「加算の対象になるようなところにDental eNoteがフィットすると考えた。効率化だけでなく、売り上げに貢献することの意義が大きかった。保険診療の流れの中では、Ce加算など、記録を残しておくことが大切で、デジカメ画像や口腔内画像などがカルテとリンクしておく必要がある」。「その記録を残すベースとして、デジカメをiPadにすれば一元化し、取りこぼさず加算できる。Ce加算は年齢制限がないので、どの年代に対しても加算の取りこぼしがないようにすれば大きな収益に繋がる」。
加算を取りこぼさない工夫は、至る所に施されています。例えばDental eNoteの患者ノートのタイトルに「Ceあり」とメモをつけたり、メンテナンスの時にも写真記録を確実に残せるように、写真を貼り付ける場所を最初から用意したテンプレートになっています。
「これまでは、紙での情報は少なかった。そこに写真が一元化できるようになったメリットは大きい。紙では記入できる範囲も限られていたので、そのエリアを広くしたりといった工夫はしてきたが、過去の記録を遡るのがむずかしかった。そこで工夫したのが、用紙の色を自分(ドクター)と衛生士とで変えて作成したことだ。ページをめくっても遡って探しやすくなった」。
「大人はブルーにするなど、流れや対象に応じて用紙の色を変えている。歯並びに異常がないか?どれに該当するか写真から選択して、該当するものがあれば問診票を書いてもらう。問診票の内容を受けて管理表を見ながらスタッフが進めていくことができる。Dental eNoteは欄外にも自由に書き込みができるので、そこにさまざまな注意事項や、その後の流れを書き込んでおき、それを確認しながら次のステップに進むことができるようにしてある」。
その結果、「収益は4千万円増えた。これは自分ががんばった訳でなく、スタッフによるもの。治療を通して医院に馴染んでくるから、その後の自費診療に移っていくケースも多い」また、「トレーニングの記録を残し、スタッフ間での参考として活用できる。自分の仕事は仕組みを作ることだけで、あとはスタッフに任せることができる」。
Dental eNoteに移行することで、動画を積極的に活用した良質な治療が提供できるようになり、加算の取りこぼしもなくなり、良好な治療がその後の自費診療にも繋がるシステムを実現しました。
もちろん増益はスタッフの給与に手当として還元されます。より責任感や充実感を持って仕事に従事できることがやりがいとなっていることもあるのか、衛生士に家庭の状況以外での離職者がなく、こちらから特にアピールしていなくても「子どもの口腔機能の育成に携わりたい」といった人のエントリーが出てくるなど、求人にも効果が出てきているといいます。
メリットが手間を上回れば使う
スタッフの年齢層は10代から50代まで幅広く、iPad自体を使ったことがないスタッフもいるクリニックですが、「特に苦労はなかった」と田中院長はいいます。
「もともと紙媒体だったものをデジタル化しようとすると、1台だけで良いわけではなく、全体が変わらないと効果が出ない。どういうふうにしたらどういう質問が来るかを想定して考えた。最初から衛生士とドクターの書類の色を分けておけば、前回の自分の治療を探すのも簡単だ。また、紙では圧倒的にむずかしかった保管や管理、共有がデジタルになることで楽になる。そういったメリットがスキャンする手間などのデメリットと比較すると、誰もが納得して使用する」「それよりも、Apple IDは個人用ではなく仕事用を新しく作成しないと、個人的な写真が入ってしまったりといったベーシックな部分で最初は苦労した」と振り返ります。
今後の展開
「まずは、この強みをさらに強めていく」。都心に比べると口腔機能発達不全症の治療に力を入れているところはまだ少ない中で、同院では、来院患者には必ずその提案ができるようになっています。他院との差別化ができているこの点をさらに強化していくといいます。
現在「小児の来院数は全体の3割ほど」という同院ですが、今後、この優位性により、さらにその割合が増えていくことも想定されます。この部分はドクター以外のスタッフで収益を伸ばしていける部分なので、さらに収益が伸び、同時にスタッフの経験値向上にも繋がっていくでしょう。その中で、利益の源泉となる診療ノートのデジタル化=テンプレート化は、現在田中院長だけが担っていますが、収益増によりスタッフの増員も見込めるため、今後はテンプレート化部分も含めて全てをスタッフで「自分の手を離れて行くだろう」と考えているといいます。
また、自費診療の見積もりなどのテンプレートのさらなる追加や、予約システムとの連携なども視野に入れているといいます。
「保険改定により、口腔機能管理は、よりプラスになるように変わった。わざわざ自費で売上を上げようとしなくても、テンプレートに従って写真を追加するだけで自然に積み上げられる。口腔管理体制強化加算(口管強)の施設基準を満たすための実績を、日々特別なことをせずに積み重ねている。小児の口腔管理を伴う治療への時代の流れと、仕組みとしてDental eNoteを組み込んだことがうまくリンクした」と田中院長はいいます。
保険改定は、今後も繰り返されます。こはな歯科のデジタル化は、それらの改定にもスマートに対応できる基盤作りの事例といえるでしょう。
デジタル診療ノートワークスタイル改革を
Dental eNoteは、「紙の診療ノートのデジタル化で効率化」「関係者間のリアルタイムな情報共有」「出し入れ時間の削減と収納スペースの有効活用」が可能で、歯科DX推進を検討している歯科医院におすすめです。
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