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臨床 2025/05/20

そのちょっと変わった歯周炎、どう治す?〜侵襲性歯周炎・壊死性潰瘍性歯周炎・薬物性歯肉増殖症に遭遇したら?〜

WHITE CROSS編集部
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・日本歯周病学会認定歯科衛生士の森野ゆかり先生が、侵襲性歯周炎・壊死性潰瘍性歯周炎・薬物性歯肉増殖症のケースを紹介。

・初診時のインパクトが強い、こんな症例に遭遇したら皆さんはどう対応する?

 

はじめに

歯周治療に携わる歯科医師や歯科衛生士の方々は、侵襲性歯周炎・壊死性潰瘍性歯周炎・薬物性歯肉増殖症の患者さんに対して、どうアプローチされていますか?

 

どの症例も初診時のインパクトが強く、どこからアプローチするべきなのか、判断に迷うこともあるかと思います。

 

今回はそういった特殊な歯周炎に対するアプローチについて、症例をもとにご紹介します。

 

お申し込みはこちらから

 

1.侵襲性歯周炎:32歳男性のケース

 

 

患者概要

患者:32歳男性

主訴:食事ができない。歯を全部抜いてほしい。

歯科的既往歴:20代前半から歯槽骨の半分以上が吸収されていると言われ、2ヶ月に1度定期的に歯科医院にメインテナンスに通っていた。毎回歯周病検査はされるが、口腔衛生指導は初診時に1度受けたきりで、その後歯周治療も受けてはいない。病状も悪化する一方で定期的に通い続けるのが辛くなり、歯科医師の友人の紹介で当院を受診された。

全身的既往歴:なし

職業:WEBエンジニア(フリーランス)

 

 

歯周治療を成功させるPOINT

まずこの患者さんの【主訴】に注目してみてください。歯周病の急速な進行により食事が困難になり、 すべての歯を抜いて楽になりたいと初診時に訴えられました。みなさんならこの訴えに対しどうされますか?希望通り抜歯しますか?それとも歯を残すよう全力を尽くしますか?

 

当院は、歯周病専門医院。「歯を残す」ということに全力を尽くしています。そのようなコンセプトの歯科医院にすべての歯を抜歯してほしい患者さんがわざわざ来院するでしょうか?

 

まず、治療を始める前に、私が必ず心がけていることは、患者さんという一人の人間に興味を持ち、患者さんのこれまでの生活背景や性格、今どのような心境であるのかというところに着目し、本当に望んでいることは何なのかをしっかり医療面接を通して知るということに重点を置いています。歯周病治療は患者さんに興味を持ち、患者さんを知ることから始まります。

 

複雑な想いを抱えた患者さんに対し、医療面接や歯周基本治療中のアプローチはどのように行った?続きはセミナーで!

 

2.壊死性潰瘍性歯周炎:80歳男性のケース

 

 

患者概要

患者:80歳男性

主訴:右側上下の歯ぐきの痛み

現病歴:2018年4月、脊髄狭窄症の手術のため入院。入院中の口腔ケア時に歯肉の疼痛や著しい出血、接触痛を訴えた。手術後は後遺症と口腔内の痛みで摂食困難と睡眠不足が続いていた。同月末に退院したが、歯肉の状態が変わらなかったため、2019年7月にかかりつけの歯科医院を受診し、含嗽剤(種類不明)を処方され続けていたが、症状は一向に軽減せず、当院来院となった。

歯科的既往歴:30代後半から約40年間、歯科医院で定期的に歯肉縁上の歯石除去を受けていた。歯周病検査や歯周病治療は受けたことがない。

全身的既往歴:高血圧症によりカルシウム拮抗薬を服用中

職業:年金暮らし

 

 

歯周治療を成功させるPOINT

急性壊死性潰瘍性歯周炎(ANUP)は歯周疾患の分類の中で、壊死性歯周疾患として分類されており、その症状としては辺縁歯肉、特に歯間乳頭部にクレーター状の深在性の潰瘍や壊死や上皮の剥離がみられ、灰白色の偽膜で覆われます。

 

歯肉は易出血性で出血が著しく、激痛を伴い、特有の口臭などがみられました。全身的な症状として発熱や全身の倦怠感を伴うこともあります。また、急性白血病やHIV感染者の口腔内所見としてみられることもあります。 

 

初診時当初、歯肉は易出血性で、強い疼痛(刺激痛・接触痛・自発痛)により歯ブラシを当てるのが非常に困難でした。 また、固い食品や刺激性のある食品の摂取が困難でした。

 

歯肉の疼痛が強い患者さんへの歯ブラシの選択は、ます第一段階として超軟毛の歯ブラシを選択することが望ましいかと思います。炎症が軽減していくと、だんだんと通常の歯ブラシが使用できるようになっていくのです。

 

また、ANUPに罹患している患者さんへのアプローチとして、急性炎症が治まると、来院が途絶えやすくなるため、最初の段階でモチベーションを上げることに注力するよりも、再来院を繰り返すことを強調することが重要なのです。

 

歯周基本治療中や再評価後のアプローチはどのように行った?続きはセミナーで!

3.薬物性歯肉増殖症:66歳女性のケース

 

 

患者概要

患者:66歳女性

主訴:1年くらい前から右上の歯肉が腫れている。浮いた症状もある。

歯科的既往歴:歯科へは10年ぶりの来院。10年前に口腔衛生指導は受けたことはあるが、歯周病検査や歯周病治療は受けたことがない。

全身的既往歴:2016年から高血圧症によりアムロジピン錠5mg(カルシウム拮抗薬)を朝・夜服用中。現在の血圧は112/90mmHgである。

職業:居酒屋の店員

 

 

歯周治療を成功させるPOINT

歯肉増殖症の特徴は、明確な発症メカニズムは不明であり、歯肉の疼痛、肥厚歯肉による口腔衛生不良、う蝕、歯周病の悪化、重症例では歯の移動を伴うという点が挙げられます。歯肉増殖を引き起こす代表的な薬剤は、抗てんかん薬(フェニトイン)、カルシウム拮抗薬(二フェジピン)、免疫抑制薬(シクロスポリン)です。

 

現代の治療方法は、以下の3つが考えられます。

① 薬剤の変更、投薬の中止

② 歯肉切除

③ 歯周基本治療

 

果たしてどの治療方法を第一選択すべきなのか?悩まれる方も多いと思います。まずは、歯肉増殖が起こった根本の原因を考えることが重要になります。

 

学生時代の国家試験対策では、カルシウム拮抗薬を服用すると歯肉増殖が起こる…という風に覚えた記憶がありますが、果たして服用中の患者さん全員に歯肉増殖が起こるのでしょうか?

 

まずは、歯肉増殖が起こるメカニズムを知るところから始まります。

 

歯周基本治療中や再評価後のアプローチはどのように行った?続きはセミナーで!

 

ちょっと変わった歯周炎の治し方を学ぼう!森野ゆかり先生のセミナーへのお申し込みはこちら

来る5月30日(金)、森野ゆかり先生による『そのちょっと変わった歯周炎、どう治す?〜侵襲性歯周炎・壊死性潰瘍性歯周炎・薬物性歯肉増殖症に遭遇したら?〜』が開催されます。

 

初診時のインパクトが強く、炎症反応が著しい症例に遭遇したら皆さんはどう対応しますか?日本歯周病学会認定歯科衛生士 森野ゆかり先生のアプローチを赤裸々に公開します。

 

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執筆者

WHITE CROSS編集部

WHITE CROSS編集部

臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科関連企業出身者などの歯科医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 歯科医療界の役に立つ情報を発信中。

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