歯周病を発現させる遺伝子が特定される 米国 コロンビア大学 / WHITE CROSS編集部

これらの遺伝子解析サービスについては、100%予測ではないため「可能の域を超えないリスクなどを知らされても、役に立つものでもない。」という意見を持つ人もいれば、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーのように遺伝子検査の結果に合わせて乳房の切除と再建手術、卵巣と卵管の早期切除手術を受けるなど、具体的で大胆とも思える予防行動につなげている人もいる。

 

乳房の切除と再建手術や卵巣と卵管の早期切除手術と比較すると、歯周病のリスクを知った上での予防は取り組みやすいものである。日本における歯周病の罹患率は未だ高く、国民の8割が歯周病であるという報告もある。

その8割の中は、生活習慣が原因の患者さんもいれば、本当に遺伝子レベルで罹患リスクが高い患者さんもいる。科学やテクノロジーの進歩にあわせて様々な治療法などの選択肢が増えていく中、これまでは考えもしなかった領域の情報を含めて考えた上で、治療法を選択する時代がくるのかもしれない。

 

出典: Identification of Master Regulator Genes in Human Periodontitis

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WHITE CROSS編集部

WHITE CROSS編集部

臨床経験のある歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士・歯科関連企業出身者などの歯科医療従事者を中心に構成されており、 専門家の目線で多数の記事を執筆している。数多くの取材経験を通して得たネットワークをもとに、 歯科医療界の役に立つ情報を発信中。

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