昭和大学歯科病院での科学的口腔管理とホワイトニング後の象牙質知覚過敏症への対処法 / WHITE CROSS編集部

近年の歯科医療は、う蝕や歯周病の治療だけでなく、疾患予防の重要性が注目されています。

 

2021年6月7日に開催されたシュミテクトWeb講演会では、昭和大学歯学部歯科保存学講座 美容歯科学部門主任教授 真鍋厚史先生に、「持続可能な口腔管理とそれに連携する歯のホワイトニング」についてご講演いただきました。

 

口腔への意識の高まりとともに、歯のホワイトニングを選択される患者さんも多く、ホワイトニング後の知覚過敏への対処法などをお話いただきましたのでご紹介いたします。

 

「口元からより美しく健康に!」

真鍋先生らは、「口元からより美しく健康に!」をテーマに Scientific Oral Health Promotion(SOHP)という昭和大学歯科病院での科学的口腔管理プログラムを行っています。

 

主な対象は、口腔内の治療がすべて終了した方や、定期検診を希望されている方、自費治療を受けている患者さんです。

 

SOHPは患者さんの口腔に対する意識を高める

SOHPの基本的な流れは以下の通りです。

 

 

検査結果を患者さんにお渡しすることで、患者さん自身が口腔内の状態を把握できることがポイントです。

 

SOHPのクリーニングコースは全部で6種類あり、検査結果を基に、最も患者さんに適しているコースを歯科衛生士が提案します。

 

SOHPを定期的に実施していくことで、患者さん自身が口腔に対する健康意識を高めて、適切な口腔管理の継続が可能となります。

 

ホワイトニングを希望される患者さんは多い。安全性や注意点は?

患者さんの口腔の健康への意識の高まりとともに、ホワイトニングを希望される例が多く存在するそうです。

 

ご講演では、ホワイトニング剤によって安定したアパタイトが生成され再石灰化が起こるという報告1)などを取り上げて、ホワイトニングがう蝕予防にも効果的であることを解説いただきました。

 

ただし、ホワイトニング剤の口腔粘膜への付着や、過酸化水素の臭気などについては注意が必要です。

 

1)出典:向井義春,岩谷いずみ,寺中敏夫 (神奈川歯科大学口腔治療学講座保存修復学分野)日本保存歯科学雑誌 2009年52巻1号p.1-11 エナメル質漂白に対する再石灰化処理の影響

 

ホワイトニング後に出やすい知覚過敏の回避策

ホワイトニング剤を使用する際に、発症しやすい副作用の一つに象牙質知覚過敏が挙げられます。

 

痛みが限局している場合は、う蝕や咬耗、根面露出などの原因が考えられ、痛みが広範囲の場合は咬合やホームホワイトニングで使用するカスタムトレーの不適合などが原因と考えられます。

 

回避策として、ブラッシング指導などによる適切なプラークコントロール、知覚過敏抑制材の使用、シュミテクトをはじめとする薬用歯磨剤の使用が挙げられました。

 

知覚過敏症状が出てしまったときは、知覚過敏抑制材を使用するとともに、酸性飲料水の摂取制限を行うことが対処法になるそうです。

 

本Web講演会のダイジェスト版動画をこちらよりご視聴いただけます。

 

 

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