石井宏先生は、歯学部卒業後、開業医を経て渡米し、ペンシルベニア大学歯内療法科にて米国歯内療法専門医を取得。帰国後はご自身のスタディーグループを通じて、日本の歯内療法の向上に関する教育・啓蒙活動に尽力されています。

 

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専門医として歩む道すじ

Q.歯内療法専門医としての信念

まず専門医の定義として、歯内療法専門医であれば、歯内療法とその隣接領域に限った診療をする、というのが専門医であると考えています。素晴らしいGPの先生もいますし、反対にダメな専門医もいますから、どちらが上という話ではないです。

スポーツ選手に例えることがありますが、イチロー選手がサッカーの日本代表にもなりたいと思っていたら、今のような野球選手にはなれていないはずです。費やす時間の絶対量が違いますから、物理的に到達点も変わってくるわけです。そうすると、結果も違ってきます。

 

歯内療法専門医としての信念は、毎日毎日そのことだけを考え、その領域のみの臨床をするということ。それはこだわりたいですね。

 

 

Q.スタディーグループを立ち上げた経緯について教えてください

日米間の歯内療法分野におけるギャップを埋めたいというのが最初のモチベーションです。ではそのためにどうしたらよいか、と考えた際に、自分が受けた教育を日本でそのまま再現できればいちばん良い、と考えました。

 

しかし、施設であったり、教員であったり、条件が圧倒的に違います。そこで、ペンシルベニア大学歯内療法学教室のチェアマンであるキム先生に相談させていただきました。すると、まったく同じことをやりなさいという答えが返ってきました。臨床の部分は各々の臨床で対応し、チェックをしてあげなさい、文献も読ませなさい、と。厳しさは違うかもしれないが、向こうのノウハウをそのまま持ってこれるという確信はありました。

 

あとは、ペンシルベニア大学にどれだけコミットしてもらうか、なのですが、最終的にペンシルベニア大学の教員の試験を最終試験とするとこで、受講生のモチベーションとしてもバランスをとることができました。これが立ち上げから完成までの経緯です。

 

 

Q.受講生に求めることは何ですか?

このスタディーグループを作った目的が、「歯内療法専門医」というものを日本の歯科医療の中に根付かせる核になるということですから、専門医になりたいという人たちが集まってくれるのが望ましいです。しかし、まだ日本の歯科医療は現状そこまで整っておりません。受講の申込書でも、半数ほどは受講後もGPとして診療すると記載していますし、そういう方もグループに入っています。しかし私が彼らにまず求めるのは、その部分での覚悟を決めることです。

 

もう一つは学習の仕方を身に付ける、ということです。どのような学習をすれば専門医と呼ばれるに十分な知識と技術を蓄積できるのか、ということを学んで欲しいのです。1年間学んだからといって達成ではありません。終わってからも継続する方法を体得して欲しいと思っています。

 

専門医として恥ずかしくない知識・技術を身につけるための、生涯に渡る学習・練習の仕方をここで身につけるんですよ、と言いたいですね。

 

 

Q.教え子が留学を選択することについてどう感じていますか?

非常に嬉しいと思っています。自分の教育の仕方、モチベーションの与え方が伝わったというのは人間として素直に嬉しいです。歯内療法の本質的な部分を伝えられたのかな、と思っています。歯内療法の奥の深さに気付き、自らさらにトレーニングを積みたいと思ったのだろう、と私は解釈しています。

 

 

Q.今後の目標を教えてください

臨床家としての目標と、教育者としての目標はほとんど同じですが、すべては患者利益に繋がるように、ということは見失いたくないと思っています。経済的成功や名誉への欲求は自然なことだと思いますが、その優先度が患者利益よりも高くなってはいけないと思います。

 

教えている先生にも、意思決定をする際に提案するものが本当に患者利益に繋がっているかを考えて欲しいと思いますし、それが伝えられる歯科医になって欲しいと思っています。それが伝えられる教育者になりたいです。

 

キーワードは「患者利益」ですね。

患者の問題を解決できたときの達成感や、そのときの患者の気持ちを共感できることは歯科医師としての喜びです。

 

 

Q.若い歯科医師へのメッセージ

自分がどういう歯科医師になりたいのかを、早く決めた方がいいですね。向き不向きを考え、自分のゴールをできるだけ早く明確化することだと思います。そのための道筋や選択肢に関しては、我々が提示してあげたいと考えています。

 

私個人としては、まったく悲観はしておりません。明るいフィールドを目指していくといいと思いますね。

 

 

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